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SUV王国のマツダで車中泊するならベストはドレ? 「CX-8 」「CX-5」「CX-30」を比べてみた

いまやクロスオーバー王国のマツダ

 いまやマツダの主力モデルとなったクロスオーバーモデルの快進撃が止まらない。現在、上からCX-8、CX-5、CX-30、MX-30、CX-3、そしてマツダ初のPHVモデルとしてCX-60も控えている。そう、コンパクトから3列シートまで、マツダはクロスオーバーモデルのラインアップに力を入れまくっている今日この頃なのである。

 もちろん、そのほとんどはアウトドアライフにフィットし、最低地上高にも余裕がある。2WD、4WDを揃えていることはもちろん、マツダ自慢の「スカイアクティブD」=クリーンディーゼル、「スカイアクティブG」=ガソリンエンジン、そしてMX-30の都市型BEV(バッテリーEV)を用意。これに新型CX-60のPHV(プラグインハイブリッド)が加われば、まさにパワーユニット総合デパート的クロスオーバーSUVラインアップになる。

走破性能の進化したCX-5が攻守最強アウトドア車

 そんなマツダのクロスオーバーモデルのなかでも、とくにCX-5は2021年12月の年次改良時にエクステリアをリフレッシュするとともに、これまでのCXシリーズになかったアウトドア志向の「フィールドジャーニー」というグレードを追加設定(特別仕様車とあるが、正規のカタログモデル)。

 エクステリアにクロスオーバー感を強めたパーツを追加している。最低地上高210mmもの基本的な4WD性能に加え、フィールドジャーニー専用のオフロードモードにセットすればメーター盤面がボディカラーの「ジルコンサンド」のような茶系の色に変わる(スポーツモードでは赤に)「GVCオフロードモード」を搭載。さらに、勾配とステアリング角度、キャンバーのセンシングによって、山側方向にステアリングを切ればアイドリングアップすることでクリープを強めて登りやすさをアップし、谷側方向にステアリングを切るとアイドリングダウンしてくれる制御が備わるほどだ。

 さらなる悪路やモーグル路での走破性、走りやすさ、そして急な下り坂でのスピードコントロールまで実現してくれるのだから、CX-5がアウトドア派にとっても頼もしく安心・安全なクロスカントリーモデルに進化したと断言していいだろう。

車中泊用の純正アクセサリーがとても優秀

 そしてマツダ純正アクセサリーの「アクティブスタイル」シリーズにある、アウトドア向けの純正アイテムにも注目だ。例えばCX-8とCX-5にはベッドクッション、車内のプライバシーを守ってくれるウインドシェード&サンシェードが用意されている。そのふたつを組み合わせれば、即、車内をベッド化でき、車中泊が可能になるというわけだ。

 価格はベッドクッションがソロで使う片側用1枚4万700円、ふたりで横になれる両側用8万1400円。ウインドシェード(サイド/リヤ)4万4000円、フロントウインドウ用サンシェードが9900円とそれなりにはなるものの、もちろんベッドクッションは後席を格納した拡大ラゲッジスペースにジャストフィット。難燃性素材を用い、6つ折り収納時はW310×L510×H254mmと、コンパクトになるあたりもさすが、純正である。

大柄な人ならゆったりしたCX-8がベスト

 CX-8の場合、2/3列目席の格納が前提だが、大人が足を伸ばして寝ることができる。3列目シート部分横にUSBコンセントも用意されているから、ゴロリと寝たまま長い充電コードを取りまわすことなく、スマホの充電が可能になるから便利すぎる。

 よって、大柄な人の車中泊ならCX-8がベスト、それほど大柄でないならCX-5でも車中泊カーとして適切ということになる。残念ながら、それ以外のマツダのクロスオーバーモデルにベッドクッションなどは用意されないが、しかし、例えばスタイリッシュすぎるクロスオーバーSUVと言えるCX-30でも、アウトドアに繰り出すことは可能だ。つまり、車内で寝るではなく、タープやテントを駆使してCX-30の室内をそのベース基地と考えれば、テント+αの車外泊(?)ができるというわけだ。テントだけより快適なことは言うまでもない。

CX-30以下は浮いた資金でテントやコテージを活用

 いや、ちょっと待てよ。発想を変えて、どうしても車中泊したい……というわけではないのなら、CX-30がベッドクッションとウインドシェード(サイド/リヤ)、フロントウインドウ用サンシェードに対応していないことを逆手に取るのはどうだろう。その総額13万5300円分を、アウトドアフィールドの格安素泊まりコテージの滞在用資金に転用すれば、ふたりで年間1泊×6回分ぐらいの、CX-30で行くアウトドアの宿泊料金となるかもしれない。もちろんCX-8、CX-5でも同じことが言えるのだ。

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