海外製ツインカムヘッドとRBエンジンヘッド流用の2通りを用意
ノスタルジック2デイズの「水上自動車工業」ブースに展示されていた、ニュージーランド製のL型ツインカムシリンダーヘッドもそのひとつ。TC24と比べるとスクエアなフォルムで縦方向に肉厚があり、削り出しの武骨なフォルムは見た目に迫力がある。すでにドライサンプキットやスポーツインジェクションなどがひと通りパーツが装着されていたが、イベントに間に合わせるために組み上げただけという状態。今後はテストを繰り返し、仕様を決めていくとのことだ。
水上自動車のブースにはもう1機、L型ツインカムエンジンが展示されていた。こちらはL28型に、9/10代目スカイラインに搭載されていたRB25エンジンのシリンダーヘッドを組み合わせたもので、通称はLRBエンジンだ。3.2L化するためのムービングパーツは最新技術を駆使し、理想に近づけた設計。燃料供給にはスポーツインジェクションを使用し、ハルテック製フルコンでマネージメントする。マックスパワーは380ps以上を想定しているとのこと。
異なるヘッドとブロックの組み合わせで本体にも加工も必要だが、駆動を受け持つカムギヤトレインの各種ギヤ、ドライサンプのキット類、冷却系のパイピングなどコンバートのために必要な専用部品はマシニングによるワンオフ削り出しで製造。ただし、可能な限りリーズナブルに提供できる体制を整えたので、価格はTC24の半値以下が目標だという。
技術革新で生まれたヘッドがL型カスタマイズをさらに加速させる
そのほか、会場にはツインカムではないが、L28型ヘッドをベースとしながら、最新の加工技術/解析技術で弱点を解消する設計が盛り込まれて完全新設計された「PAMS」のJMC L6ヘッド(テストでは350psを記録しているとのうわさ)も展示されるなど、技術革新がL型カスタマイズを加速させている。ツインカム化を含めた進化型のシリンダーヘッドが今後のハードチューンの大きな流れとなるに違いない。