「覚悟」と「気合」が必要だが、それでも有り余る魅力
手が掛かるのがアメリカ車の常識だが、純正部品の生産が終わっても多くのパーツがサードパーティとして流通し、補修・メンテナンスが必要な場合でも困らないのが大きなメリットだ。アメリカ本国とのパイプを持つ専門店ではパーツをダイレクトに輸入し、対応してくれることも多い。年式を経たクルマでも外装・内装部品、エンジン、ミッション、足まわりなどのパーツ類も充実しており、予算さえ許せば新車同様にレストアすることも難しいことではない。
新車、中古車に限らずアメリカ車は噂の通り、決してトラブルの少ないクルマではないので、手に入れる場合は「覚悟」と「気合」が必要になる。ガソリンが高騰する昨今、ハイブリッドカーたちがリッター30kmも走るのとは対極に、アメリカンV8はリッター4km、5kmは当たり前の世界
気分屋であり大食漢のアメリカ車だが、ネガティブな要素を差し引いても有り余る魅力を与えてくれる。日本車、欧州車では感じることのできない豪快さ、男臭さ、そして「アメ車に乗っている」という充実感は、一度経験したなら病みつきになるはずだ。コカ・コーラ、ハンバーガー、リーバイス、ロックンロール……。アメリカに影響された世代にとってアメリカ車は憧れの存在でもある。強いアメリカ、富めるアメリカを感じさせるV8モデルに乗るのなら今が「最後のチャンス」になる可能性は限りなく高い。