コンパクトになったサイドリフトアップチルトシート
一方、ちょっと感動したのが、「サイドリフトアップチルトシート」装着車だった。新型ノア&ヴォクシーに採用されるリフトアップチルトシートは、乗降時の膝への負担が少ない2段折れ大型フットレストを備え、車内における着座時の膝の角度がゆるやかになり、膝への負担が軽減するため自然な角度で着座できるのだ。
降車時も、実際に試してみたところチルト機構によって座面がやや前に傾くため、スッと腰と足が前に出て、これまた自然に足が地面に付き、スムースに降車できるようになっているのである。これなら介助される方もする方も、楽々だろう。
しかも、サイドリフトアップチルトシートの車体外側への張り出し寸法が、従来車の100cmから半分の55cmまで小さくなったことで(ほぼ半減)、一般的な駐車スペースでもサイドリフトアップチルトシートの展開が無理なく行えることになる。車体外側への張り出しが小さいことから、雨の日でもシートが濡れにくいメリットまであるのだから、よく考えられている。
トヨタ・ノア&ヴォクシーのウェルキャブ車は、車いす利用者でも窮屈感のないボックス型ミニバンならではの居住性や視界の良さを備えているとともに、車いす利用者、2列目席の乗降に介助が必要な人でも快適に乗降でき、毎日の移動、そして家族とのドライブを気持ち良く楽しみ尽くせるに違いない。