レースへのリスペクトと「やりすぎない」小粋さがポイント
さて、4輪の方のクラシックカーにおけるカフェレーサーだが、やはり明確な定義はないため、バイクのそれと同じように「レーシーに仕立てるのがカスタムの流儀」ということになる。つまり、走りに特化したクルマにするのが定番のスタイルだと言え、コーナリング性能を高めるために車高を下げてサスペンションを硬くし、軽量ホイールやハイグリップタイヤを奢るわけだ。
バイクにおけるカフェレーサーは「虚飾を排する」こともヨシとしていたので、クラシックカーの場合もバンパーや遮音材などを外すことが行われ、これは結果的に車体の軽量化につながっている。また、動力性能をアップするために、キャブレターの数を増やしたり、排気効率のいいマフラーに交換することも日常茶飯事だ。
内装では、ステアリングホイールを操作しやすいモノに交換し、バケットシートを装着してもいいだろう。外装では、往年のレースカーを参考にしながらゼッケンサークルを貼り、クルマによってはオーバーフェンダーやチンスポイラー、リヤウイングを装着してもカッコイイはずだ。
無論どの国のクルマでもカフェレーサーになれる!
イギリス発祥のカスタマイズスタイルなので、2輪、4輪とも英国車をベースとして楽しむ傾向が強いが、もちろん、イタリア、フランス、ドイツ、日本、アメリカで生産されたクラシックカーをカフェレーサーにしてもいい。自分のセンスを反映した「ちょっとヤンチャで小粋なレーサー」を構築してみてはいかがだろうか。
何事もヤリすぎは禁物なので、くれぐれも各メーカーのヘリテージをうまく活用するカタチでのモディファイを実践していただきたい。