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デザインで圧倒! 実用性も抜群! 2代目「日産キューブ」は衝撃の意欲作だった

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

ドレスアップアイテムも用意されていた

 内装は、まだカーナビが完全にオプション扱いのころだったから、モダンファニチャーをイメージしたという軽快なデザインのインパネを採用。シートはいかにもクッションの厚みを持たせたソファ調のデザインで、居心地のよさをアピールしていた。日産キューブのカタログ

 それとメーカーオプションで、フルエアロ、ネオクラシカル、メタリックなど、テイストの異なるドレスアップアイテムも用意。とくに“60’sレーシングカーイメージ”をテーマにし、ボンネットストライプやステンレスボルトヘッド装着のオーバーフェンダーなどをパッケージにしたネオクラシカルは、リバイバルまたはオジサンキラー(!?)なドレスアップとして筆者も(!)当時気になった次第。日産キューブのカタログ

 インテリアについても、オールディーズへの憧れを謳い文句にしたチェック柄のシートカバーをはじめ、正目タイプの木目パネル(インパネ、ドアトリム)、シート表皮と色を合わせたフロアカーペットなどが用意された。

3列シートでありながら4mを切るコンパクトな外観

 キューブはその後2003年9月に3列シートのキューブ3(キュービック)を設定。このモデルは標準車に対し全長とホイールベースを170mm伸ばし、サードシートを設け7人乗りとしたもの。ただし5人乗りに対しリヤドア部分を伸ばしながら、ほとんど違いがわからないほど巧みなデザインに仕上げられ、しかも3列シートでありながら4mを切るコンパクトな外観を保っていた。日産キューブのカタログ

 また2004年と2006年には、いかにもキューブらしい特別仕様車として、セレクトショップの“コンラン”とコラボレーションしたクルマが登場した。専用本革シートやアルカンターラシート、専用ドアトリムクロス、チタン調フロントグリル、ホイールキャップなど通常のカタログモデルにはないアイテムで仕上げたモデルで、もともとコンランショップのカタログに載せてもいいほどのセンスを発揮していたキューブに相応しい、こだわりのクルマだった。日産キューブのカタログ

 2代目キューブはおよそ6年続き、その間にフロントグリル、ランプまわりなど小さなデザイン変更はあったものの、基本スタイルは登場時のままで変わらなかった。続いた3代目はイメージを受け継ぎつつも、スッキリとクリーンな持ち味にかけてこの2代目には叶わなかった気がする。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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