ホンダ・インテグラタイプR(DB8)&シビックタイプR(FD2):確かにドアは4枚ある!
子どもが生まれて奥さまに「4ドアのクルマにしてほしい」と言われて、ある日新車の「インテグラタイプR」(DB8)に乗って帰ったら「そういうことじゃないのよ!」と激怒されたという、某レーシングドライバーもいる。たしかに「DB8」はインテグラタイプRの4枚ドアバージョン。2枚ドアは「DC2」として大ヒットした名車である。
いまでも信じられないほどのパンチ力とパワーを持つ「B18」型エンジンを搭載したインテグラは、その切れ味あるハンドリングで人気を誇った。
その後継とも言えるようなモデルが「シビックタイプR」(FD2)だ。こちらもパワフルな「K20」型エンジンを4枚ドアボディに搭載。この型のタイプRはすべて4枚ドアボディだった。当時のファミリーカーであるシビックがベースでボディはほぼそのままだったので、後部座席も広く、使い勝手は良かった。
しかし、速さを手に入れた足まわりは純正とは信じられないほどハードなセッティング。ファミリーカーとしての職務を果たすにはいささか硬すぎたといえるだろう。アフターパーツメーカーのソフトなサスペンションが売れに売れたという事実からも、ちょっとやりすぎ感はあったが、ファミリーカーでありスポーツカーでもあったと言える。