キャンバストップがオシャレだったフォード・フェスティバ
大開口のキャンバストップを備えたクルマとしては、1986年にデビューしたフォード・フェスティバが有名だ。カタログでも謳われていたが、日本初だった電動スライディング式キャンバストップはスイッチ操作ひとつで後方に畳まれて、開放感溢れる頭上空間が楽しめたというもの。
ウインドウディフレクターも備えたため、フルオープン時の室内への風の巻き込み、ドラミングも少なく、高い快適性が保たれていた。カーゴルームにセットして座れる折り畳み式のレジャーベンチ、巨大なチャウチャウ犬のぬいぐるみなど、遊び心にあふれたオプショナルアイテムも用意されていた。
開閉方法も特徴的だったオートザム・レビュー
フォード・フェスティバと同様にマツダ製のコンパクトカーとして人気を集めたのが、オートザム扱いのコンパクトカー、レビューだった。このモデルにはフェスティバと同様にキャンバストップ仕様車の用意があった。
しかもユニークだったのが、“3Way電動スライド式キャンバストップ”と名付けられたそれは、ソフトトップを後ろ寄せ、前寄せ、中央止めと任意のパターンで開けておける仕組みだったこと。開閉スイッチは前席だけでなく後席部分にも備え、後席からの操作をキャンセルするパワーカットスイッチなども用意し、安全性にも万全を期していた。
スズキ・キャロルや日産マーチにも用意された
また“レビュー似”の同世代の軽自動車・キャロル(1989年)にも、一丁前(!)に同様の電動キャンバストップ仕様の用意があった。どのクルマもオープンの開放感とともに気持ちの贅沢を味わわせてくれるクルマたちだった。
それと日産マーチ(マイクラ)にも、2世代に渡ってオープンモデルを設定。2世代目のマイクラC+Cでは、電動メタルトップが採用されていた。