ハイエースやミニバンで大ブレイクした懐かしのカスタム手法を振り返る
クルマのドレスアップは栄枯盛衰が激しく、大ヒットしたカスタム手法やパーツ類であっても、数年も経てば過去のトレンドになってしまうことがある。ただし、さらに年数を経ると、ひと回りしてかえって新鮮に映ることもあり、懐かしのトレンドが復活するなんてこともある。一概に過去の流行と切り捨てることなく、新鮮な気持ちで接していくことも新しいトレンドを生み出すきっかけになるかもしれない。
そこで、今回はハイエースなどの箱車やミニバンの「ちょっと前に流行ったけど、最近見ないよね」というプチ懐かしのアイテムについて触れたい。
愛車の足元に格別な高級感を与えた!
「大口径ディッシュホイール」
まずは外装アイテムから。筆頭になるのは流行廃りが目まぐるしいホイールだろう。ちょっと前にはミニバン系にはボリューム感のあるディッシュ系ホイールがプチブレイク。いろんなメーカーからさまざまなホイールがリリースされていたが、今じゃあまり見かけないパーツの筆頭になっている。大口径と呼ばれる20インチ以上のホイールを履くことが必須であるかのような、重厚長大なミニバン&箱車ボディにも負けない、ボリューミーな足元カスタムは今見ると新鮮に映るかもしれない。
50シーマ流用でインパクトを放った!
「バルカンヘッドライト」
ヘッドライト周りで懐かしいのはバルカンヘッドライトだろう。新型車としてプロジェクタータイプのヘッドライトが登場すると、従来のリフレクター形状とは異なり、デザイン性の高いヘッドライトデザインが次々に出てきた時代。そんなデザインのひとつで究極系として登場したのが、シーマなどをルーツにしたバルカンヘッドライトだった。
ネーミングの由来は、バルカン砲のごとく銃口のような複数のレンズを備えた構造による。これも異形ヘッドライトの普及などでユニットごとの交換が難しくなったことから、最近でははあまり見なくなったカスタム手法だ。
メルセデス・ベンツEクラス用がブレイク!
「他車種の純正フォグ流用」
さらにフェイスまわりでは、他車流用のフォグランプのビルトインもかつて隆盛を誇ったカスタム手法だ。エアロなどの形状に合わせて他車のフォグランプを使ってデザイン性を高めたのがルーツだった。とくにW211型メルセデス・ベンツEクラス純正を使うユーザーが多く、このフォグ形状に合わせてデザインされているエアロもあったほど。しかしエアロパーツ形状のシンプル化もあってなのか、近年はそれほど見られなくなった手法だろう。
懐かしのヒカリモノカスタムの代表格!
「LEDアイライン」
ヘッドライトの装飾としてはLEDアイラインも、一時期ブレイクしたプチドレスアップの手法だ。LEDテープやチューブLEDなどが普及して、ヘッドライトに取り付けやすいサイズ&構造のパーツが用意されると、瞬く間に普及。簡単に取り付けられることからDIY派のユーザーもこぞって手がけたドレスアップ手法だ。
LEDなど光りモノのカスタムは内外装の各部に盛んに用いられていたが、今ではポイントを絞って取り付けることも多い。LEDでギラギラに光り輝かせるカスタム手法は最近では影を潜めている。
欧州車の雰囲気をリヤビューで魅せた!
「スクエアテール(マフラー)」
またマフラーのテールピースの構造も変化を感じる。少し前に流行ったのが、欧州の高級車を思わせるスクエア形状のテールピースが人気であった。エアロ形状とのコンビネーションで、スクエアかつシャープなリヤビューが演出できることから多用された。
しかし、その後はリヤバンパーのなかにマフラーの排気口をビルトインするレクサス風テールが流行りはじめると、あまりお目にかかることはなくなった。これもエアロ形状とのマッチングを考えれば今なら新鮮なデザインかも!?
空前のミニバンブーム前夜に大ブレイク!
「バニング系エアロ」
ミニバン&箱車用エアロパーツ特有の傾向として、重厚長大なエアロパーツが流行った時期がある。いわゆるバニング系のエアロデザインだ。延長形状の前後バンパーやボリューム感満点のブリスターフェンダー、にょっきり突き出す大型のルーフスポイラーなど、クルマを大きくボリュームアップして見せるには絶好のエアロだ。派手なカラーリングのオールペンなどと相まって、目立ち度は抜群のエアロカスタムだった。
このように、少し前に流行った懐かしのカスタムアイテム&手法は、思い出してみるといろいろあったのが分かるだろう。カスタムジャンルや車種ごとに他にもさまざまなアイテムがあったことを思い出す読者も多いのではないだろうか? これらの懐かしカスタムだって、いつかまた再ブレイクするかもしれない。つねに新しいカスタムスタイルを模索しているユーザーなら、そんなカスタムアイテムのなかから次なる注目スタイルを発掘するのも良いだろう。