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魅力はいまだ色褪せず! スカイラインGT-Rに搭載された「RB26」が名機と言われる6つの理由

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Auto Messe Web編集部/日産

セラミックツインターボ

 グループAのレギュレーションでは、ターボチャージャーの個数やサイズの変更は許されていなかった。そこでRB26では600psを狙いつつ、ストリートでも扱いやすいツインターボをチョイス。ひとつのタービンで300psの容量を与え、それをツインで装着した。RB26のツインターボ(R34用)

 しかも低回転からブーストの立ち上がりのいい日産お得意のセラミックタービンを採用。レース用としてはメタルタービン(ニスモタービン)が用意されたが、そのメタルタービンのグループA仕様でも、パワーバンドが4000~8000rpmまであったのは特筆できる。

大型前置きインタークーラー

 グループAではバンパーの形状もインタークーラーも、量産車からイジることができなかったので、RB26には大型のインタークーラーが用意された。それまでのインタークーラーはオイルクーラーに毛が生えたようなコンパクトなものしかなかったが、発熱量も多くターボの仕事量が多いRB26のインタークーラーは他車に先駆け、前置きの大型インタークーラーを採用。これもエポックメイキングなことだった。日産スカイラインGT-Rのインタークーラー

その他

 バルブ自体の温度を低下させ、ノッキングを押さえるためにナトリウム封入エキゾーストバルブを採用。バルブの挟み角が46度と日産では最小の直動式ヘッドで、シムもHLAよりも軽くなるインナーシムタイプを導入している。

 エキマニもステンレス鋳鋼で、ピストンは純正品でもクーリングチャンネル付き(ピストンはグループAでも変更可能だったので、レースでは鍛造ピストンに)。

 また直6エンジンなのに、O2センサーも前3気筒、後ろ3気筒では別々のツインO2センサーで、ノックセンサーも2箇所。点火系では電機ロスが少ないダイレクトイグニッションを採用し、燃料ポンプも195リッターと大容量で、何もかもがスペシャルだった。

 量産車としても、ライバル(?)ポルシェ911ターボの3.3Lターボが、288ps・38.9kgmだった時代に、RB26DETTは2.6リッターターボで、280ps、36.0 kgmと引けをとらないスペック。ニュルではポルシェ911ターボの量産車最速のタイムを破っている。

 燃費が悪いのだけは玉にキズだが、ガソリンエンジンの走行が許される限り、オーナーもチューナーも、「RB26だけは特別」と思い、大事に乗り続けるに違いない。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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