納期がさらに延長!? 痛し痒しのジムニー購入の最適解とは
最近は新型コロナウイルスの影響で、クルマの納期が全般的に遅れている。報道では半導体不足が原因と言われるが、メーカーの開発者は「ワイヤーハーネス(電気信号などを伝えるパーツ)、樹脂部品、塗料などが幅広く滞っていることで、納期を遅らせている」と言うほど、納期遅れの原因は複雑だ。そんななか、アウトドアブームも手伝い、デビュー当初から人気を博していたジムニーの納期は現在どのようになっているのだろうか。
納期は1年〜1年半でシエラはさらに3カ月ほど延びる
端的に言うと、ジムニーの納期遅れの状況は変わらず。販売店によると「契約をいただいてから納車されるまでに、1年から1年半を要する。小型車版のジムニーシエラはさらに3カ月ほど長い」とのことだ。ただしジムニーの納期遅れは、新型コロナウイルスの問題が発生する前から始まっていた。ジムニーとジムニーシエラは2018年7月に登場して、その直後から、納期を約1年に遅延させていたからだ。
発売直後の新車登録台数は1カ月に約1800台だったが、その後にスズキは増産を行い、いまは2倍近くまで増えて3000台を超える。それなのに納期は縮まらない。販売店では「増産すると、それにつられて受注も増えてくる感じがする」という。つまり現行ジムニーは底なしの魅力も手伝い、いまだ納期の遅延は改善されるどころか、さらに延びている傾向にある。
新車の納期遅れによって低走行の中古車価格が高騰中
このジムニー人気の高さとそれにともなう納期遅れが、いま中古車市場の混乱を招いている。現行ジムニーのXCグレードの新車価格は190万3000円(4速AT)だが、走行距離の少ない中古車(登録済み新古車を含む)は、250〜260万円で販売されている。パーツを装着するなど手を加えた中古車になると、300万円に達する場合もあるほど。現行ジムニーの中古車は、人気の高さと納期遅れによってプレ値(プレミアム価格)で販売されているわけだ。