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「車高調」は宝の持ち腐れな人だらけ! 調整できるのに「買ったまま」の減衰力で乗るのは愚の骨頂だった

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web

走り重視ならどこを重視するかで変わってくる

 次はワインディングやサーキットなど、乗り心地よりも走りを重視するステージ。サーキット用と謳っているような製品であれば、同じくメーカー推奨値でしばらく走り込もう。走り方や装着しているタイヤのグリップにボディ補強の違い、路面コンディションといった要因で方向性は大きく変わるので、あくまで一般論にはなるもののセオリーをいくつか紹介したい。

サーキット走行のイメージその1

 ひとつはコーナーの立ち上がりでもっとトラクションが欲しいとき。FFなら前輪に荷重をかけたいのでリヤの減衰力を硬め、FRならリヤの減衰力を柔らかくし後輪に荷重をかける。

 もうひとつはブレーキング時にフロントがロックしやすいとき。パッドの材質がミスマッチだったり初期制動が強すぎる可能性を排除すれば、フロントの減衰力を少し硬くしてスプリングの動きを早く収束させてみよう。ただしFFはフロントの減衰力が高すぎるとトラクション抜けに繋がるため、立ち上がりやスタート時とのバランスを考えて調整しなければならない。

 サーキットなら「そのコースでもっともタイムに影響するポイント」を探すのも大切だ。ひとつのコーナーで0.1秒を速く走れるようにセッティングして、別のコーナーが0.5秒も遅くなってしまうのは本末転倒もいいところ。上で書いたが足まわりの性能は減衰力だけじゃ決まらず、車高にスプリングレートにタイヤの銘柄や空気圧、ボディ剛性やアライメントなど非常に多くの要素が絡んでくる。ダンパーの減衰力はそれらのひとつでしかなく、ドライバーの好みもあり正解はひとつじゃない。

サーキット走行のイメージその2

 足まわりを得意とするプロショップでもセッティングを出すには結構な手間がかかり、われわれのようなプライベーターであればトライ・アンド・エラーはさらに多くなるはずだ。失敗もまたノウハウのひとつと前向きに捉え、過程を楽しみつつセットアップを進めよう。最後にコツをひとつ。最近のダンパーは減衰力の調整幅が非常に細かく、ビギナーは変化を掴むのが難しい可能性もある。最初に1~2段で調整しても差を感じなければ、思い切って5段や7段くらい大きく変えてみて、やりすぎたと感じたなら1~2段ずつ戻してみよう。

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  • 公道走行のイメージ
  • サーキット走行のイメージその1
  • サーキット走行のイメージその2
  • 減衰力を調整
  • 減衰力調整のイメージ
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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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