サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

いきなりキーを捻るのはNG! 長期不動だったクルマを始動させる正しい手順とは

長期不動からの復活イメージ

長く動かさないとトラブルが発生することも……

 雪国では冬の間、チューニングカーを冬眠させていた方も多いだろう。そうでなくてもチューニングカーをしばらくおやすみして、この春、久しぶりに始動させる方にも、冬眠明けはトラブルが起きやすい。ちょっとした配慮で楽しいチューニングカーを復活させよう。

エンジンのなかはオイルが落ちきってカラカラ!!

 数カ月ならまだしも半年とか年単位でクルマを置いておくと、ヘッド内のオイルは全部オイルパンに落ちてしまい、シリンダー壁に付着していたオイルも乾いてしまう。最初にエンジンを掛けようとしたときに、重大なダメージを食らってしまうかもしれないのだ。

 そこでまずはオイルを回そう。まずプラグホールをコンプレッサーのエアなどで綺麗にする。プラグを外すときに積もっていたゴミが燃焼室に落ちてしまうからだ。

 それからプラグを外して少量のオイルを燃焼室に垂らす。これは名門レーシングガレージ「つちやエンジニアリング」を率いた故土屋春雄氏も「長らく眠らせていたエンジンは少しオイルを燃焼室に入れてあげないと、そのときはエンジン掛かっても焼き付いちゃう」と、全日本GT選手権時代のMR2の復活させる際に言っていたアドバイス。

 それからプラグを外して圧縮抵抗をなくした状態でセルモーターを数秒ずつまわしてあげる。これによってオイルポンプを動かしてエンジンヘッドにオイルを送り込んであげるのだ。あとはプラグを付けて始動させよう。

油脂類はもちろん新品に

 エンジンオイルは置いておくだけでも酸化して劣化するので距離に関わらず交換しよう。エンジンオイルはもちろん、できればミッションやデフオイルも放置期間が長いならぜひ交換しておきたい。

 油という意味ではガソリンもだ。なかなかガソリンを抜いて入れ直すことは難しいかもしれないが、ガソリンが腐っていたらそうするしかない。腐っていなかったらとっとと軽く走って使い切ってしまって新しいガソリンを入れよう。

バッテリーは充電か交換か

 バッテリーは放電してしまっていたら再充電する。しかし、復活してもダメージを受けているので、早めに交換したい。数カ月の放置なら交換は不要だが、できれば充電器で充電しておきたい。意外と街乗りでエアコンを入れてトロトロ走るだけだと充電されず、車両を復活させた翌日にバッテリーが上がってしまったりする。

 理想としては、保管中にずっとバッテリーチャージャーをつないでおきたい。バッテリーの電極をはずせば放電しにくいので保管時はバッテリーを外すのが定番。だが、バッテリーを繋いでいたほうが旧車では錆が発生しにくいと言われている。

ホコリ臭いエアコンはフィルター交換でリフレッシュ

 締め切った状態で長期間保管しておくと、やはり車内は埃っぽくなる。エアコンを稼働させると、なんともレトロな匂いが出てきたりする。そんなときは消臭スプレーなどもあるが、まずはエアコンフィルターの交換がオススメ。活性炭配合のフィルターだとビックリするくらい匂いが取れる。また、春先から保管したクルマだとエアコンフィルターから花粉が出てくることがあるので、こちらも交換しておくと安心だ。

モバイルバージョンを終了