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間違えて憶えてる人多数! クルマ好きでも曖昧な「誤用の多い」チューニング用語5つ

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭

クルマ好きなら正しく覚えておきたい

 普段の生活では使わない難解な言葉が並ぶチューニング用語。ビギナーが勘違いしたり混乱するのは当たり前で、間違ったまま覚えてしまう中~上級者も多くいる。クルマ仲間との会話などで恥ずかしい思いをしないよう、とくに紛らわしい用語をいくつかピックアップしてみたい。

ロールケージとロールゲージ

 まずは万が一のクラッシュから身体を守るロールケージ。英語で表記すると「Roll Cage」であり、ケージは籠や檻のように囲まれた状態を指す。言葉の意味と形状を考えれば間違えようがないが、しばしば『ロールゲージ』と書いたり発音する人がいる。ゲージでは長さや重さを計測する機械になってしまい、まったく意味が伝わらなくなってしまうので要注意だ。ロールケージ

オーバーフェンダーとブリスターフェンダー

 次はオーバーフェンダーとブリスターフェンダー。見た目はいずれも大きく張り出したフェンダーだが、オーバーフェンダーは純正のフェンダーに被せるパーツ、要するに後付けでボディ幅を広げるタイプと考えていい。オーバーフェンダー

 対してブリスターフェンダーの「ブリスター」は膨れ上がったという意味で、第2世代のスカイラインGT-RはGT-S系よりもフェンダーが膨らんでいる。つまり純正で採用されたブリスターフェンダーということだ。ブリスターフェンダー

フロントスポイラーとリップスポイラー

 続いてはフロントに装着するエアロパーツ。フロントバンパーであれば丸ごと交換するタイプと分かりやすいが、フロントスポイラーとリップスポイラーはどう区別するのだろう。同じようなパーツでもメーカーによって呼び方が違うだけともいえるが、あえて分けるならバンパーに被せて装着する製品がフロントスポイラー、バンパーの下に取り付けるのがリップスポイラーとするのが自然かもしれない。

 最近のクルマではあまり馴染みがないが、旧車では「チンスポイラー」という名称も。チンは下あごやあごの先を意味する単語であり、フロントバンパーの下部や先端に装着するため、上記の解釈ならリップスポイラーに近いと思われる。リップスポイラー

スタビライザー

 効果を含めて勘違いされがちなのはスタビライザー。サスペンションをスポーティに仕上げるのに欠かせないパーツなのは事実だが、スタビライザーを装着あるいは太くしても乗り心地は悪化しないし車高も下がらない。その仕組みと効果は左右のサスペンションを連結してロール量を抑えることだ。凹凸のない平坦な路面を走っている限り乗り心地に影響はなく、車高を下げずにロール量を減らし安定感を手に入れたい人にはうってつけだ。

スタビライザー

まだまだある間違いがちな用語

 最後はチューニングから離れてしまうが、ロールケージと似た間違いがちな用語を。よく見かけるのは「エアバッグ」が「エアバック」や「ハイブリッド」が「ハイブリット」になっていたり、メーカーや車種の固有名詞でいえば「ブリヂストン」を「ブリジストン」や「レガシー」が「レガシィ」なんて誤用も多い。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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