初代モデル以上にスポーティさが増した
「新型WRX S4」
対してWRX S4は、初代モデルでは4ドアのセダンボディにFA20型2L水平対向4気筒インタークーラー直噴ターボエンジンに、大容量スポーツリニアトロニックCVTを組み合わせ、Aライン同様にVTD-AWD方式を採用。先進運転支援システム「アイサイトver.3」が搭載されていることもトピックとなった。前述のとおり現行型では、FA24型2.4L水平対向4気筒インタークーラー直噴ターボエンジンに、最新のスポーツモデル用CVT「SUBARU Perfomance Transmission(スバル・パフォーマンス・トランスミッション)=SPT」が組み合わされ、運転支援システムもアイサイトXへと進化した。
このSPTには従来のリニアトロニックにはなかったブリッピング機構(SIドライブのSまたはS♯モード時)が追加されたほか、変速レスポンスもこれまでにない驚異的な速さに進化。マニュアルモード時は初代S4ではS♯モード8段、S/Iモード6段だったものが、いずれのモードでも8段となっているのもポイントだ。
甲乙付けがたいがコスパなら「初代WRX S4」がオススメ!
Aラインでは4ドアと5ドアがチョイスできる点、大排気量ならではのゆったりとしたパワーフィーリングが楽しめる点、標準モデルでブレンボキャリパー装着車が存在する点などが大きな魅力となっている。一方のWRX S4ではアイサイト(初代前期はver.3)、初代後期と新型はツーリングアシスト、新型EXモデルはアイサイトXが装備される点。さらに8段変速が可能なCVTが搭載される点、直噴ターボエンジン(初代は2.0L、新型は2.4L)によるハイパワー&低燃費の両立を実現している点が魅力となる。
いずれのモデルもオーナーの好み次第となるが、やはり最新のアイサイトXやSPTの気持ち良さなどを考慮すると、新型S4が一歩リードといった印象である。この3モデルのなかでは唯一排気量が2Lで300psを発生する初代WRX S4は税制面も有利であり、アイサイトが全車標準装備ということも含め、コストパフォーマンスがもっとも優れるといえるだろう。