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ATでもやっぱりスバルはスバル! MTじゃないのに「激速」なスポーツモデルとは

インプレッサWRX STI AラインとWRX S4

ATやCVTでもスポーティな走りが楽しめる
スバルの2ペダルモデルの魅力とは

 スバルの2ペダルスポーツモデルの代表といえばWRX S4だ。現行型では排気量が先代の2Lから2.4Lに拡大され、ターボの力強い加速と低回転域から湧き上がる太いトルクにより、全域でパワフルになった印象だ。さらに先進の運転支援システム「アイサイトX」搭載車も設定されており、気持ちの良い走りと快適で安全というWRX S4の魅力にさらに磨きをかけたと言える。

 同じく2ペダルでスポーツドライビングを楽しめるスバル車といえば、3代目インプレッサWRX STIに設定されたAラインだ。このモデルは歴代WRXシリーズで初めてSTIに設定されたATモデルで、登場時はMTモデルと同様5ドア(GRF型)のみの設定だったが、のちに4ドアモデル(GVF型)にもAラインが設定された。

2.5Lターボ採用でゆとりある走りが堪能できる
「インプレッサWRX STI Aライン」

 インプレッサWRX STI Aラインの特徴は、6速MTモデル(GRB型/GVB型)と同じ迫力あるブリスターフェンダーを備えており、オプションながらブレンボ製対向ピストンブレーキキャリパーを装着することも可能であった。搭載されるエンジンはEJ25型2.5L水平対向4気筒インタークーラーターボで、最高出力は300ps、最大トルクは350N・mを誇り、当時のスバル車2ペダルモデルの最強スペックを誇った。

 組み合わされるトランスミッションはマニュアルモード付き5速ATとなり、フロアのシフトセレクターに加えてステアリングコラムに備わるパドルシフトでの変速も可能。ブリッピング機能により小気味よい変速フィールを味わうことができた。またセンターデフにVTD(電子制御不等可変トルク配分)AWDが採用され、MTモデル用のDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)と同じく、AWD車ながら抜群の回頭性を持つスポーツAWDモデルに仕上がっていた。

 このAラインはMTモデルにはない装備がチョイスできる点も魅力で、年式によりサンルーフやタンレザーのプレミアムインテリア、定速クルーズコントロールなど、上質なプレミアムスポーツという一面も備えていたのだ。

初代モデル以上にスポーティさが増した
「新型WRX S4」

 対してWRX S4は、初代モデルでは4ドアのセダンボディにFA20型2L水平対向4気筒インタークーラー直噴ターボエンジンに、大容量スポーツリニアトロニックCVTを組み合わせ、Aライン同様にVTD-AWD方式を採用。先進運転支援システム「アイサイトver.3」が搭載されていることもトピックとなった。前述のとおり現行型では、FA24型2.4L水平対向4気筒インタークーラー直噴ターボエンジンに、最新のスポーツモデル用CVT「SUBARU Perfomance Transmission(スバル・パフォーマンス・トランスミッション)=SPT」が組み合わされ、運転支援システムもアイサイトXへと進化した。

 このSPTには従来のリニアトロニックにはなかったブリッピング機構(SIドライブのSまたはS♯モード時)が追加されたほか、変速レスポンスもこれまでにない驚異的な速さに進化。マニュアルモード時は初代S4ではS♯モード8段、S/Iモード6段だったものが、いずれのモードでも8段となっているのもポイントだ。

甲乙付けがたいがコスパなら「初代WRX S4」がオススメ!

 Aラインでは4ドアと5ドアがチョイスできる点、大排気量ならではのゆったりとしたパワーフィーリングが楽しめる点、標準モデルでブレンボキャリパー装着車が存在する点などが大きな魅力となっている。一方のWRX S4ではアイサイト(初代前期はver.3)、初代後期と新型はツーリングアシスト、新型EXモデルはアイサイトXが装備される点。さらに8段変速が可能なCVTが搭載される点、直噴ターボエンジン(初代は2.0L、新型は2.4L)によるハイパワー&低燃費の両立を実現している点が魅力となる。

 いずれのモデルもオーナーの好み次第となるが、やはり最新のアイサイトXやSPTの気持ち良さなどを考慮すると、新型S4が一歩リードといった印象である。この3モデルのなかでは唯一排気量が2Lで300psを発生する初代WRX S4は税制面も有利であり、アイサイトが全車標準装備ということも含め、コストパフォーマンスがもっとも優れるといえるだろう。

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