丸目ヘッドライトを採用したY32も人気に
グラツー人気は1991年にフルモデルチェンジを果たしたY32へも引き継がれた。このY32ではまずブロアム&クラシック系とはルックスが大きく差別化され、丸型4灯ヘッドライトをもつ、輸入車のチューニングカーを連想させる趣になった。
エンジンについては3Lに格上げされ、トップモデルのグランツーリスモ・アルティマには、初代シーマと肩を並べる255ps/35.0kgmを誇るVG30DET型が搭載された。カタログには“ツインカムセラミックターボエンジンの強大なパワーとトルクが、悠々たるサルーンの走りをもたらしました”とサラリと書かれているが、新たにSUPER HICASなども与えられ、より走りに磨きがかけられたといえる。
Y33からY34と進化のたびに運動性能を際立たせた
1955年に登場のY33では、アルティマにステアリングを切ると後輪が一瞬前輪と逆方向に動く、位相反転&ディレイ制御方式の電動SUPER HICASが与えられるなどしている。
そして1999年にフルモデルチェンジを受けたY34では、モデルチェンジ翌年の2000年10月になり、グロリアにのみグランツーリスモを設定。この世代になるとメカニズムもフェーズが変わり、直噴、電子制御スロットル、エクストロイドCVT、電子制御トルクスプリット4WDといったアイテムが投入されるようになった。
すでにセドリック/グロリア自体は銘柄としては存在しないが、純粋な走りへの熱い思いを託すことができた懐かしい時代の高性能車だった。