サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

日本のVIPが熱視線! センチュリーじゃムリでもアルファードなら超快適アウトドアまで可能だった

アルファードの走り

VIP御用達のアルファードがアウトドアでも最強説を検証!

 かつてのVIP御用達カーと言えばトヨタ・クラウンやセンチュリー、日産プレジデント、メルセデス・ベンツSクラスなどの誰もが羨む高級セダン(サルーン)が主役であった。しかし今では、お偉いさんが集結する日の一流ホテルの前にズラリと並ぶのは、なんと黒塗りのアルファードをはじめとしたハイエンドなボックス型Lクラスミニバンばかりである。今、VIPカー界に旋風を巻き起こしているアルファードが最強である説を検証する。

威風堂々としたスタイリングの確立で敵なしの人気を誇るアルファード

 以前からセダン(サルーン)離れは始まっており、VIPカーとしてミニバンが重宝されるようになっていた。なかでも2018年1月のマイナーチェンジで、より一層高級な仕立てとなった3代目アルファードの後期型の登場で、一気にVIPカーとしてのポジションを確かなものにした。

 その要因はさまざまだが、まずはエグゼクティブカーとしての見映えの向上だ。エクステリアでは、おもにフロントマスクを大きく変更。意外なのはマイナーチェンジで顔つきの変化幅がより大きく感じられたのはアルファードで、もはや迫力と押し出し感では精悍な2段構えのヘッドライトを持つヴェルファイア以上の存在感となった。

 実際にマイナーチェンジ以降、アルファードの販売台数が激増している。さらに要人の移動に不可欠な先進安全運転支援機能の拡充も見逃せないポイントだ。普及を目的とした第2世代のトヨタセーフティセンスが新たに採用されたことに加え、3.5L V6エンジンも刷新。海外で北米仕様のカムリなどに搭載されている直噴+ポート噴射D-4Sの2GR-FE型に換装され、最高出力/最大トルクは前期型の280ps/35.1kg-mから一気に301ps/36.8kg-mへと強化された。トランスミッションは6速ATから8速ATとなり、ブレーキはベンチレーテッドディスクの大径化で強化されており、その内容はビッグマイナーチェンジと言っていいほどの内容だ。

エグゼクティブラウンジにもエアロ仕様を追加
人気にさらなる拍車がかかる

 さらに世のエグゼクティブたちをこれでもかと誘惑する進化もあった。それは700万円超えのエグゼクティブラウンジである。このトップエンドグレードはそれまで標準ボディのみの設定であったが、VIP顧客の要望に応え、待望のエアログレードを新設定。ただしガソリン車と違い、タイヤは操縦安定性重視の18インチではなく乗り心地に配慮した17インチをあえて採用。威風堂々とした存在感とスタイリッシュさとともに乗り心地、快適性にまで配慮されたこれぞVIPカーと言える、まさにエグゼクティブな極上のアルファードが誕生したのである。

 このマイナーチェンジではボディ剛性の強化はもちろん静粛性の向上も目玉で、フェンダーライナーの吸音材張り付け、ダッシュサイレンサーの遮音用樹脂フィルムの多層化、ステップ部内部の2重シール材構造など、室内に侵入するエンジン&ロードノイズを徹底的に低減。さらにドアミラーベースを風が外側に流れる後端形状に変更し、風切り音の低減をも実現したのである(全グレード共通)。さらにエグゼクティブラウンジに至っては、フロント&スライドドアのガラスをラミネートタイプとし、ドアの密閉性を一段と高め、より入念な遮音対策が施されているほどだから完璧だ。

ゆとりある室内空間と電動スライドドアによる
乗降性が高級サルーンを凌駕

 しかし、そうしたクルマのマニアが唸るような装備や機能の追加にオーナーたちが一喜一憂することなどあまりないだろう。むしろ高級セダン(サルーン)を退け、アルファードを選ぶ最大の理由は、乗降性と2列目シートの居住性だ。そのポイントのひとつが、高級ボックス型ミニバンのお約束となる両側パワースライドドアだ。どう考えてもセダン(サルーン)のリヤヒンジ式ドアより乗降性に優れ、優雅なしぐさでの乗り降りを演出することができる。さらに余裕のある室内高から、頭を大きくかがめることなくスムースに乗車・下車できるメリットは大きい。

 そして乗り込んでからの格別な居住空間も、いかなるセダン(サルーン)とは違う世界がそこにある。例えば国産最高峰の乗用車であるトヨタ・センチュリーの室内空間は、室内長2165mm、室内幅1605mm、室内高1185mmである。だがアルファードは室内長3210mm、室内幅1590mm、室内高1590mmと、長さ、天井高でセンチュリーを圧倒。もちろんセンチュリーも後席は贅沢すぎる日本の美を感じさせるセパレートシート仕立てだが、アルファードのエグゼクティブラウンジともなれば、もはや航空機のアッパークラス並みの豪華極まる仕立てと広さ、シート周りのおもてなしの装備など、至れり尽くせりの機能を持ち合わせる。

 とくにロングスライド機構による最大510mm前後の膝周り空間、250mmもある頭上空間の余裕(身長172cmの一般ドライバーのドラポジ基準)、さらには水平から78度(エグゼクティブパワーシートの例)ものリクライニング機構によって、移動の途中であっても常日頃アクティブに飛び回り、疲労した身体をゆったりと休ませることさえできるのである。このあたりのトータル性能の高さは、さすがに高級セダン(サルーン)と言えども敵わない。

ハイヤー的な使い方のほかにもアウトドアカーとしての魅力も備わる

 そうしたアルファードのパッケージング、室内の広さ、シートアレンジ性の魅力は、じつは一般ユーザーのアウトドアライフにも生きてくる。とくにハイブリッドモデルであればAC100V/1500Wコンセントが備わり、2列目席または2-3列目席のフラットアレンジ(グレードによる)での仮眠、車中泊、車内外でのコーヒーメーカーや簡易電子レンジといった家電品の使用も可能で、VIP感覚でアウトドアライフも楽しめることになる。

 それどころかVIPユースでは、移動中に秘書またはお付きの人が車内で軽食を暖めたりしてVIPに提供することだってできてしまう。VIPは2列目席に設けられた豪華なテーブルでそれをいただくこともできるのだ。そして3列目席を格納しておけば、そこがクローゼットにもなりうるし、芸能人ならば車内で、次の現場のための衣装換えも楽に行うことができる。このような使い勝手はどんなに贅を尽くした高級車セダン(サルーン)であっても叶うはずもないだろう。

センチュリーと比較するとアルファードは超リーズナブル!

 つまり、VIPのための、あるいは一般ユーザーでもVIP感覚の快適無比、贅沢すぎる新幹線のグランクラスに匹敵するドア・トゥ・ドアの移動が可能になり、さらにアルファードハイブリッドであれば、それ1台でアウトドアシーンでも大活躍。これってクルマとして「最強じゃん!!」と思えてしまう。VIPから一般ユーザーにまで、絶大な人気を誇るのも当然と言えるだろう。ちなみにセンチュリーは約2000万円。しかしアルファードは「一番高いやつをもってこい!」と、最上級モデルを選んでも約775万円だ。経費の落としやすさでもアルファードが上まわることになるだろう。

 少し前に、とある自治体の首長が公用車にセンチュリーを使っていたことから批判を浴びて、アルファードに乗り換えたというニュースもあったほど。つまり快適な居住性はセンチュリー以上でリーズナブル、さらにアウトドアでも使えるとなれば、こんな完璧なクルマは他にはないかもしれない!

モバイルバージョンを終了