ヘビーデューティさは現行型以上の硬派モデル「JA11型ジムニー」
[1994年10月発売/平均相場94万3000円/価格帯27万円~299万円]
年式や型式を問わず継続して人気を保っているのはジムニーだ。現行モデルのJB64の大ヒットは今も継続中。長い間キープコンセプトで設計され続けてきた、角張ったフォルム&ラダーフレームの構造などが、本格派オフロードユーザーのみならずオシャレユーザーや女性にも受けている理由となっている。
そんなジムニーのちょい古モデルとして注目を集めているのがJA11(1990年~)だ。軽自動車が旧規格から現在の規格(排気量=660cc)に拡大されたのを機に登場したモデルなので、それ以前の550ccモデル(さらには2ストロークモデル)などに比べると、現在のユーザーが違和感なくドライブできる車両だ。
しかし足まわりは前後リーフスプリングを使ったリーフリジッドを採用していたので、かなり無骨でオフロード寄りのイメージが強い(次世代モデルのJA12からは3リンクコイルリジッドに変更されている)。デザイン的にも伝統的なジムニーのスタイリングを存分に残していたので、今見るとかえって新鮮だ。
マニアから絶対的な信頼感を誇るクロカンヨンク「ランドクルーザー70」
「1984年11月発売/平均相場439万4000円/価格帯135万円~699万円]
本格オフローダーの代表モデルとも言えるのが、ランドクルーザー70だ。パリダカなどのラリーレイドへの出場も数多く、その実力は世界的にも折り紙付きのモデルだ。ランクルには60/80/100/200/300系と続く王道の高級モデルラインがある一方、40系から続くよりヘビーデューティな使われ方を想定した70の系譜が存在する。不整地走行が主な新興国などでもてはやされ、ピックアップも存在するなど実用4駆のイメージが強い。
’90年代の4駆ブームの際にも、70に乗るユーザーはかなりのオフロードマニアと見られ、本格的なオフ走行を楽しんでいるイメージが強かった。ただし前後リーフリジッドの足まわりだったこともあり、街乗りがメインの一般4WDユーザーには少しハードルの高いクルマでもあった。しかしスタイリングはオーソドックスな角形ボディで、ボンネットとフェンダーを分離するようなデザインは、旧車を思わせるデザインでもある。2014年には国内でも一時復活した。
大ヒットしたパジェロの対抗馬としてデビュー
「90系ランドクルーザープラド」
[1996年5月発売/平均相場225万4000円/価格帯77万円~389万円]
そんな70系から派生したモデルとして、今ではすっかりミドルクラスSUVとしての市民権を得ているのがランドクルーザープラドだ。1996年に登場した90系あたりからブレイクした車種で、ライバルはズバリ三菱パジェロだった。
オフロード色の強い70系に対して、より街乗りイメージを強めたプラドは、レジャーユースのファミリーユーザーにももてはやされた。本格的な4駆フォルムを持ちながら、足まわりは独立懸架(ダブルウィッシュボーン、5リンクコイルリジッド)を採用し、オンロードでの快適な乗り味を追求したモデルでもあった。その後は高級化を続けているが、二代目の90系は今見るとシンプルで往年の4駆イメージが強く、アウトドアレジャーにもぴったりな一台と言えるだろう。
【まとめ】’80年代後半〜’90年代はクロカンヨンクの宝庫だった
そのほかにも当時ヒットした日産テラノも、王道のアウトドア御用達モデル。トヨタのハイラックスサーフ同様に今も映えるデザインだ。またジムニーのライバルだったパジェロミニ、数少ないホンダのアウトドアモデルとして密かなブームとなっている二代目クロスロード、マツダのトラックベースの4WDモデルだったプロシード・キャブプラス、今では乗用車から撤退してしまったいすゞのビッグホーンなどなど、現在アウトドアに乗り入れれば個性を発揮で生きるちょい古の車両は数多い。王道のパジェロも含めて中古車市場が高騰する前に、アウトドアにお似合いの自分だけの一台を見つけ出そう。