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オイルの量は毎回チェック! 目的地でバッテリー端子を外す! 5つの儀式なくして旧車乗りにはなれなかった

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典

旧車に乗るなら覚えておきたい儀式

 ブームになったこともあり、旧車はすっかり市民権を得た。しかし、昨今のクルマのように気軽に扱えない点は相変わらずなので、旧車を買ってみたものの儀式が多く、乗りづらくてタマランと思っている人がいることだろう。

 購入後に後悔してしまう人がひとりでも減るように、いつも筆者が実践している儀式を紹介。「へぇ〜、そういうことが必要なのね」と、あらかじめ知っていただきたいと思う。

運転前は必ず点検をする

 まずは運行前点検だ。これは冷却水とエンジンオイル量のチェックで、エンジンを始動する前に必ず行っておきたい。筆者はガレージ内にダンボールを敷いており、その上にポタポタ落ちたエンジンオイル&ミッションオイルの量も毎回確認している。クルマを動かす前にオイルの残量などはチェックしておきたい

 幸いなことに冷却水が漏れたことはないが、万が一、漏れてしまった場合、ダンボールなどを敷いておくとオモラシの形跡がはっきり残るので、駐車スペースの環境が許せば敷き物作戦の実行をオススメする。

エンジンを掛けるのもコツが必要

 続いて、エンジン始動前の儀式だ。筆者の愛機である1974年式のアルファロメオGT1600ジュニアは、先日、電磁ポンプを装着してしまったが、それまでは昔ながらの機械式ポンプを使っていた。そのため、エンジンをかける際にアクセルを5回ぐらいパフパフパフパフパフと踏み、ガソリンをキャブレターに送り込む作業が必要だった。ガソリンを自動的に送ってくれる電磁ポンプ

 電磁ポンプにしてからは、キーをオンにし、通電させてから15~20秒ぐらい待つようにしており、その間に流れてきたガソリンをキャブレターに送り込んでいる。

エンジン始動時はクラッチを切る

 エンジン始動時は、セルモーターへの負担を減らすためにクラッチを踏むようにしている。同じ発想で信号待ちの際にもクラッチを踏みたくなるが、それは間違いで、レリーズベアリングが減ってしまうので要注意だ。ギヤをニュートラルにして、ブレーキペダルを踏みながら信号が青になるのを待つのが正解である。エンジン始動時はクラッチを切る

オイルが温まるまでは2速へ乱暴に入れない

 発進直後にも儀式が必要である。1速で発進し、2速に入れるわけだが、冷間時は1速から2速に乱暴に入れないほうがいい。トランスミッションがガリッとなり、それを毎回繰り返すことで将来のビッグトラブルにつながるからだ。クルマが完調であれば温まってきたらスムースに入るはずなので、ずっとガリッとなるようだったらシンクロを交換したほうがいいだろう。オイルが温まるまでは2速に乱暴に入れない

目的地に付いたらバッテリーの端子を外す

 目的地や自宅のガレージに着いた際にも儀式を実践する必要がある。何をするのかというと、放電してしまう可能性があるので、バッテリーの端子を外しておいたほうがいいのだ。筆者の愛機は、一時期、新品のバッテリーが2日で放電してしまったことがあり、それ以降、バッテリーカットターミナルを装着している。目的地に付いたら、バッテリーの端子を外す

まだまだある! チェック項目

 そのほか、ブレーキフルードがちゃんと入っているか? を確認するために車体を揺らし、リザーバータンク内の液量の動きを運行前点検の一環として確認。ブレーキフルードの残量のチェック

 タイヤにチューブが入っているので、バルブ部分が切れていないか目視で確認しつつ、空気圧も定期的にチェックしたりしている。タイヤの空気が抜けていないか? もチェック

 儀式が多くて、なかなか大変だが、今後もしも旧車をゲットするのであれば、それらの儀式も旧車ライフならではの愉しみのひとつだと思うので、実践してもらえたらウレシイかぎりだ。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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