ブレーキ強化のはじめの一歩はブレーキパッド交換から!
そこでクルマを速くするなら、まずはブレーキパッドを交換することから始める。パワーアップすると同じストレートでも最高速が高くなるので、高速から素早く減速できる必要がある。そうなると必然的にある程度の初期制動(バイト=噛み付くという意味)が必要になる。ノーマルエンジンでは「ちょっと踏んだ瞬間に利きすぎだよぅ」と思うパッドでも、パワーアップ後だと「お、いい感じに止まる!」と感じられるのである。ある程度初期制動があるモデルなり、強く踏み込めばそれに合わせて瞬時に利きが高まるようなパッドが必要になるというワケだ。
高性能ブレーキフルードでもダメなら
キャリパー&ローター交換で対策する
次にフルードもスポーツ走行を前提にしたタイプに入れ替える。ブレーキへの負荷が増えるとキャリパー内の温度が上がり、フルードが高温にさらされる。ブレーキフルードは沸騰してしまうとベーパーロックが起きて、ブレーキの利きが弱くなってしまうので、沸騰しにくいスポーツフルードに入れ替えるのだ。
それでも自信を持ってクルマを止められないようであれば、ブレーキシステムの変更をオススメする。ブレーキキャリパー自体をスポーツ品に交換するワケだ。その場合、多くのモデルで同時にローターも大径のものになる。そもそも大きなローターの方が制動力は出しやすい。スポーツキャリパーの多くは対向式と呼ばれる両サイドからパッドを均一に押すことで、パッドの面積をフルに活用して強い制動力を出すことができる。要はローターが大きく、パッドも大きくなることで、連続周回しても発熱しにくくなり、安定した利きを手に入れることができるのだ。
【結論】パワーアップするならブレーキとタイヤの強化は必要不可欠!
要するにしっかりと止められれば、不安なく加速させられる。せっかくのパワーを使い切るには、まずはブレーキの強化が重要なのだ。そして、忘れちゃいけないのがタイヤ。どんなにブレーキを強化しても、タイヤのグリップがなければタイヤはロックするだけ。アクセルを踏んでも空転するだけ。タイヤもグリップ力が高く、新しいものを履くように心掛けてもらいたい。