北米市場では「サイオンxB」として展開
また、初代bBは北米市場にも、現地で当時の「ジェネレーションY」と言われた若いユーザーをターゲットにトヨタが展開した販売チャネル、「サイオン」の1車種(現地名=「xB」)として投入された。同様のモデルに「クライスラーPTクルーザー」があったが、あのレトロ調だったPTクルーザーは「特定の車種ではなく、とある時代のイメージを再現したクルマ」で、姿形は違ってはいたが何となく同じニオイがあったのは、ターゲットが共通していたからかもしれない。
なお初代bBのカタログは、レトロな30cmアナログLPの紙ジャケットを模したサイズとデザインで、当時いち早く無害なペプラを使ったバッグに入ってくるというこだわった仕様だった(経年劣化でお見苦しいが、写真はそのバッグとカタログ)。
2代目は音と光が売りのイチャつきカーに変貌
bBは2005年12月に2代目にモデルチェンジされた。この2代目はパッソ/ブーンのプラットフォームから生まれ、ダイハツ版として兄弟車のクーが設定され、さらにスバルとのアライアンスから、スバル版のデックスも登場した。
この2代目は「ミュージックプレーヤーbB」をコンセプトに、センターコンソールにパワードサブウーファーを組み込んだ9スピーカー構成。音に連動してイルミネーションが光ったり、センターアームレスト部にコントローラーを備えるなど、エンターテイメント性の高いオーディオシステムが投入されていた点が売りだった。
また「マッタリモードポジション」と呼ぶ、前席(ベンチシート)を85mm後ろにスライドさせると高さが80mm低くなる機能も搭載。カタログも、オトコだけだった初代からカップルが登場するようになり、クルマも人も進化したんだぁ……と思わせられる雰囲気に変わったのだった。