多彩なカスタマイズ車両が並ぶなかで目を奪われたスポコンな1台
5月1日に岡山国際サーキットで開催された「KING OF K-CAR MEETING Vol.06」。王道と呼ばれる人気車種が多数並ぶなかで、取材班の目に止まったのがフロッググリーンな2代目スズキMRワゴンだ。一見すると定番のシャコタンスタイルだが、細部を見るとオーナーのこだわり、工夫がギュッと凝縮した技ありのカスタムカーだった。
レアな社外フロントバンパーをゲットし車種不明な印象にチェンジ!
オーナーのUさんが愛車を手に入れたのは4年前のこと。以前乗っていたスズキ・パレットがくたびれてきて、乗り換えを検討していたときに知人から紹介されたのがMRワゴンだった。格安だったのとあまりカスタムしている人がいないのが購入の決め手。もともと整備の仕事をしていたので、ほぼDIYでカスタマイズしてきたという。依頼しない分、他人の真似にならず自分の思い描いたマシンに仕上がるのがプライベーターの強み。リヤハッチを開けると整備道具がキレイに収まるように自作の棚が作られていたほどだ。
最初に目を引いたのはフロントバンパー。カスタマイズベース車として選ばれることが少ないゆえに、エアロパーツは皆無に近い(機関はワゴンRと共通なので豊富)。そのなかでようやく見つけたのが、ワークス的存在であったスズキスポーツ製。ノーマルは丸みを帯びたグリルレススタイルだが、兄弟車の日産MOCOのように“顔”ができた。これだけでガラリと雰囲気が変わり、レア車なので車種不明な印象に。Uさんにとってはしてやったりだろう。
ワンオフ製作の連続だが完成したときの満足度はひとしお
ルーフで存在感を出すGTウイングは汎用品。ただし、レア車なので取り付けるためのステーが存在せず、ホームセンターのL字金具を加工して強固にマウントした。ヘッドライトのアイラインはボディカラーと合わせるため、あえて塗装でフィニッシュ。
そのほか、テールランプやマフラーなどもワンオフで製作。さまざまなスタイルを楽しむため、出口だけ交換できるようにしているという。レア車ならではの悩みも多いのか尋ねると、「人と違うことをするのが好きなので苦になりません」とのこと。
ホイールはクラシカルな雰囲気が欲しいと荒メッシュタイプをチョイスし、シュピーゲルのサスでローダウン。スポコン系なのでリム幅は攻め過ぎない7J×15 IN30で、あまりキャンバーを付けず、ツラウチにセットしている。
インパネはノーマルを生かしながら、上半分だけをホワイトで塗装した2トーン仕様。また、ペパーミントブルーに塗装されたインナーパネルはドアを開けたときに華やかさが、締めたときはドアの隙間からチラリ見えることで外観のアクセントにもなっている。