国産最速の素質は持っていた
こうして進化してきた2代目MR2ですが、現在でもジムカーナを中心とした競技ベースマシンとして人気の高い1台です。その理由はミッドシップ&ターボというパッケージにあります。トラクションのかかりやすいミッドシップは、ストップアンドゴーの多いジムカーナでは優位な駆動方式です。そして2.0Lという小排気量ながら、245psを誇るターボパワー。このようなパッケージは、ほかに探しても存在しませんし、今後も出てこないでしょう。
もっとも、2代目MR2にも走りの面で欠点がないわけではありません。初期型ではピーキーと言われた特性は完全には直っていないですし、高い剛性を誇るボディはサイズの割に当時としては重たくなってしまいました。また最後まで5ナンバーサイズであったため装着できるタイヤ幅にも限界があります。「タラレバ」にはなってしまいますが、3ナンバーボディサイズまで車幅を増やし、リヤサスペンションだけでもダブルウィッシュボーンにできれば、当時の国産最速になり得た……かもしれません。