車高を下げてもしっかり足が動いてくれる
セッティングが必要不可欠!
また、足まわりチューニングと密接な関係にあるのがロワードだ。箱車の車高を下げるとサスペンションの稼働範囲が変化して乗り味にも影響を及ぼしてしまう。ロワードして乗っていると路面の凹凸を乗り越える際にアーム類がバンプラバーに接触し、底突き感が出てしまうケースがある。そんなときに施したいのが先に紹介したダンパーの交換に加えて、バンプラバーやリバンプストッパーを交換して足まわりの可動域を最適化することだ。しっかり動くサスペンションにしてロワードしても快適な乗り味を確保するには、総合的な足まわりチューニングが必要になることも憶えておくと良いだろう。
もっさりした加速力の改善には
お手軽なスロコンが最適
もうひとつのチューニングメニューが、エンジンのパワーアップなどが図れるアイテム群だ。手軽なものとしてはスロットルコントローラーがある。OBD2端子を使って取り付ける手軽に設置できるタイプも数多く販売されているので、馬力アップはしないがパフォーマンスアップを望むユーザーにも簡単に導入できるアイテムだ。
そもそも車体も大きく、荷物を満載すると鈍重になりがちな箱車。キビキビと走らせるにはちょっとパワー不足なのは否めない。そこで純正のスロットル制御を変更して、アクセルレスポンスを改善するなど、狙い通りのアクセルレスポンスに変更すると乗り味は激変する。レスポンス重視のスポーツモードに加えて燃費重視のエコモードを備えるモデルもあるので、走りのシーンに合わせて切り替えて使うと良いだろう。
究極の箱車カスタムは過給器のボルトオンチューニング
さらにエンジンチューニングの上級メニューとなるのが過給器の増設だ。有名どころではハイエースのチューニングを手がける、ブリッツのスーパーチャージャー「コンプレッサーシステム」(2.0L・2.7Lガソリン車用)だ。これはハイエース専用に設計されたスーパーチャージャーで、低回転域からの効果が期待できる設計を採用し、モアパワーが欲しいハイエース乗りには絶好のチューニングと言える。レスポンス満点の走りが期待できるだろう。箱車ユーザーの走りのチューニングとしてはひとつの頂点と言えるメニューだ。
このようにチューニングメニューが数多く用意されている箱車。ノーマル状態がスポーティとは言えないクルマなので、手を加えることで自分好みのセッティングに進化させていけるのも魅力。ハイエースなどの人気車種であればパーツ点数も多く、チューニングメニューも豊富だ。意外に奥が深い箱車チューニングを楽しんでみよう。