空冷ポルシェの価格急騰にはブローカーも関与か!?
ちなみに、取扱車にずっと乗っていたユーザーを装ったり、クルマの素人であるように偽装して出品しているブローカーもいるようなので、本物の個人ユーザーとの判別がなかなか難しいのであった。 そして、信用がないことから、旧車ブローカーのなかには既述したように海外に流すことを前提としてクルマ集めをする人もいる。以前、筆者が取材したクルマ屋では空冷ポルシェの海外流出を防ぐために“ブローカーお断り”というスローガンを明確に掲げていた。
個人的な印象ではあるが、海外からの引き合いが多くなった空冷ポルシェの売価が高騰したことをきっかけとして、旧車全般の価格が一気に上がったが、そのタイミングで空冷ポルシェを精力的に海外に送っていた存在のひとつが旧車ブローカーだったということだろう。 海外のユーザーが高値で引き取ってくれれば、日本における流通価格が高くなってしまうのは自然な流れで、海外流出などの影響でタマ数が減ってきたことにより、さらに価格が高騰している、というのが現在の状況であると分析できるのであった。
筆者が自身の1974年式アルファロメオGT1600ジュニアを乾燥させるためにガレージ内から外に出して仕事に行き、夕方とか夜に帰宅すると、ワイパーに旧車ブローカーと思しき海外の人の名が書かれたアヤシイ名刺が挟まれていることがあったりする。