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ブームの裏で犯罪がはびこっていた! いま盗難だらけのキャンプ場で「ギアを守る」対策3選

キャンプサイトに広げたキャンプ道具

意外と簡単にできるキャンプ場での盗難対策とは

 コロナ禍によるイベント中止や旅行自粛に後押しされ、巷では空前のアウトドアブームが吹き荒れています。週末のキャンプ場には色とりどりのテントが建ち並び、「これって密じゃないの?」と思わせるほどの盛況ぶり。アウトドアショップでは高価なキャンプ用品が飛ぶように売れ、加熱するキャンプギア市場を狙って、他ジャンルの企業も参入し始めました。さらには中古キャンプ用品を取り扱うアウトドア専門のリユースショップが勢力を増し、メルカリ、ヤフオクなどの個人オークションサイトでもキャンプ用品が高い回転率で売買されているようです。

高額なユーズドキャンプギアの需要が盗難に拍車をかけている

 この「第二次キャンプブーム」はキャンプ人口の増加によりマナーやモラルを守れない人たちが増え、キャンプ場ではさまざまなトラブルが起きているのも否めない事実。また、マナーやモラルだけでなくキャンプ場での盗難事件も急増し、夜間や目を離した隙に愛用のキャンプギアが盗まれることが多発しているようです。

 これまでは「キャンプは自然を愛し、優しい人たちの趣味」という日本人ならではの性善説が存在していましたが、キャンプ人口が増えてキャンプギアのニーズが高まれば、そこに目を付ける輩が出没するのは当然のこと。これはキャンプだけに限らず、釣り具やオートバイなども同様で、趣味としての市場価値が高まれば、それを狙った盗難事件が増えてしまうのも悲しい事実なのです。

面倒くさいかもしれないがテントの施錠は欠かせない

 釣り具では車上荒らし、オートバイでは防犯用のロックやチェーンを切断して持ち去るなど手間の掛かる手口での盗難になりますが、盗難をキャンプに置き換えると「盗みやすい環境」が揃っていることに気が付きます。施錠されていないテント、ギアを並べたままの就寝、盗んだキャンプ道具を持ち歩いていても気付かれにくい環境、コンパクトさをウリにしているキャンプ道具は持ちやすく隠しやすいのです。

 クルマやオートバイとは違い車体番号や製品番号による判別がしにくく、転売しても足が付きにくいなど、窃盗犯からすればキャンプ場は「カモがネギを背負って群れている絶好の狩り場」なのかもしれません。そうなると、愛するキャンプ道具を守るためには『自衛』の心構えが必要であり、盗まれにくい環境を構築した「窃盗犯から狙われないサイト作り」が、これからのキャンプに求められる絶対条件になることは間違いありません。

キャンプ場での防犯対策01:
「短時間でもキャンプサイトから目を離さない」

 もっとも簡単な自衛方法は自分のサイトから目を離さないこと。トイレや洗い場などに行く場合には、必ず留守番をする人間を置くこと。ソロキャンプの場合には隣のサイトに声を掛けて気にしてもらうのも賢い方法です。周囲のキャンパーたちとのコミュニケーションは、盗難を防ぐ大きな抑止力になると言うことです。長時間サイトを離れる場合には、貴重なギアをテント内に入れて外から見えないようにするだけでも防犯効果は高まります。

 また、近隣に迷惑にならない程度でラジオを流しておきましょう。その場合には音楽番組ではなく、DJが会話をしている番組の方がより人の気配を演出できるのでオススメです。窃盗犯は犯行を目撃されず短時間で盗みたいと考える心理があるため、人がいる気配を作り、簡単に持ち去れないようにすることが防犯対策につながると考えましょう。

キャンプ場での防犯対策02:
「ワイヤーロックや南京錠を使って防犯対策」

 キャンプサイトを一般生活に置き換えると、施錠をせずに貴重品を並べているという、とても不用心な環境です。それだけに盗みやすいことになり、窃盗犯を助長させてしまいます。

 テントから離れる場合には、ファスナー部分に南京錠や簡単なロックで施錠し、キャンプ道具は細いワイヤーロック(ロードバイク用の細くて長いワイヤーロックがおすすめ)でテーブルやチェアに繋いでおきましょう。テーブルごと盗むことができそうですが、キャンプ場内をそんな姿で歩いていれば目を惹いてしまうので窃盗犯は避けるはずです。また、ロックに熊除けの鈴などを取り付けておけば(外せないように通しておくこと)防犯効果はさらにアップします。

キャンプ場での防犯対策03:
「夜間は人感センサーライトや防犯アラームを活用」

 夜間はテントや車内にキャンプ用品を入れることが防犯対策として有効ですが、狭いテントでは寝る場所がなくなるという不条理が生まれます。そんなときにはワイヤーロックと熊除けの鈴と合わせ、100円ショップでも売られている人感センサーライトを設置しておきましょう。キャンプサイトの四隅に取り付けておけば、人がサイトに侵入した瞬間にライトが点灯して高い防犯対策を発揮してくれます。

 お手軽なところではダイソーで売られている商品(税込330円)は乾電池式(単4電池×3本)なので電源もいらず、キャンプサイトでも便利に使えるのでオススメです。また、テーブルやキャンプ道具に振動感知式の防犯アラームを設置しておくのも有効ですが、使用する場合には誤作動させないように注意しましょう。感度を上げ過ぎると風などで作動してしまう可能性があり、夜間にアラーム音が響き渡れば大迷惑になってしまいます。

【まとめ】これからのキャンプは防犯対策が必須になる!

 悲しいことですがキャンプブームによる人口の増加はマナーやルールの問題だけでなく、盗難事件の発生率も上昇しているようです。もう、以前までの性善説は通用しなくなり「自分の財産は自分で守る」という仕事が増えてしまうのは致し方のないこと。

 キャンプサイトを設営するときには快適性や利便性とともに「防犯対策」も大きな要素となり、もし盗難に遭った場合に備えての盗難保険への加入や、製品にシリアル番号などが打たれている場合には、盗品売買の証拠として提出できるよう、しっかりと管理しておきましょう。キャンプを楽しむためには「自己防衛」が当たり前の時代になったことを認識し、嫌な思いをしないためにも自分のキャンプ道具は自分の手で守ることが必要です。

 また、オートキャンプ場ならドライブレコーダーを活用し、録画をしておけば盗難に合った時の証拠として役に立つはずかもしれません。

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