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限定コンプリートカーをイジるなんてもったいない!? 究極のメーカー謹製チューニングカーの論争に決着

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TEXT: 山崎真一(YAMAZAKI Shinichi)  PHOTO: Auto Messe Web編集部/オーテックジャパン/HKS

あえてチューニングするメリットと注意点とは

 もちろんコンプリートカーをチューニングすれば、メーカーの開発陣が時間をかけて調律してきたベストバランスを崩すことになる。また、社外パーツは純正部品に比べて基本的にライフが短いなどのデメリットもあるが、オーナーの手に渡ればそのクルマはオーナーのもの。バランスを崩すことで得られる面白さもあり、趣味嗜好に合わせて満足できるように仕上げられればベストだと思う。マーチニスモのファインチューニング仕様

 そのためにアフター市場にはチューナーと呼ばれるプロショップが存在。長年の経験で蓄積されたノウハウも豊富で、コンプリートカーとは異なるクルマの楽しみを提供してくれる(自分の考えにマッチするショップを見つけるのが大変だが……)。RH-9の幟

 ただ、最近はコンピュータの解析が難しく、大幅なパフォーマンスアップが容易ではない。フルコンと呼ばれる社外のコンピュータを使えば性能を高められるが、純正の一部機能が使えなくなるデメリットもある(そのため、純正ECU機能を残す場合もある)。HKSのフルコン「F-CON Vpro」

 そのほかターボ車の場合、昔は吸排気系を交換しただけで、大幅な性能向上が見込めたが、現在は統合制御が進み、単純に交換しただけでは異常と検知しパワーダウンすることもある。そのためエンジンについてはそのままというケースは多い。

リセールを考えるとノーマル状態に戻せることが理想

 また、「コンプリートカーに手を入れたら価値が下がるかも……」と心配する方もいると思うが、ロールケージを装着したり、ボディに溶接補強を加えたり、元に戻らないカスタマイズをしない限り、価値は大きく下がることはないだろう(外したノーマル部品は残しておく方がいい)。

 もちろん、中古車マーケットはフルオリジナルで走行距離は少なく、ボディの痛みが少ない個体を求める傾向にあるが、それはもはやコレクターの世界。走って楽しみたいならその考えはナンセンスだろう。当たり前の話で申し訳ないが、まずはノーマルを堪能し、不満に感じなければそのまま、不満を感じるようであればその部分に手を加えればいいと思う。「気に入らければ元に戻せる程度で」と考えていればいいのではないだろうか?買取査定

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