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1・2・3ピースって何だ? 同じに見えるアルミホイールには構造の違いがあった

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web

  • ホイール構造の違いのイラスト

ホイール構造の違いを表す言葉

 カスタムの第一歩といえばホイール。デザインや軽さなど選ぶポイントは人によってさまざまだが、よく聞く『1ピース・2ピース・3ピース』とは何のことだろうか? ピースとはディスクとリムがいくつの部品で作られているか、すなわちホイールの基本的な構造を端的に表す言葉なのだ。それぞれの特徴などを解説したい。

1ピース:剛性の高さなどが特徴

 1ピースはディスクとリムを分割せず一体成型したホイールで、精度と剛性の高さに加え軽いことが最大のメリット。また製造における工程がシンプルなので、価格を抑えやすいことも利点といっていい。軽量かつ高剛性なのでスポーツ系ホイールに向いているが、デザインやサイズ設定の自由度が広くないといった一面もある。

1ピースホイール

2ピース:デザイン性とコストのバランスに優れる

 2ピースはリムとディスクが別個に存在し、それらを繋いで一体化させた構造のこと。1ピースのように一体成型じゃないため加工が容易で、1mm単位での細かなインセット設定や、迫力あるディープリムを作り出すことが可能だ。

2ピースホイール

 ツライチのセッティングにこだわるドレスアップ派にはピッタリ。製造コストも1ピースよりは高いが後述の3ピースより安上がりと、ある意味もっともバランスに優れた構造といえるかもしれない。

 強いてマイナス点を挙げるとすれば剛性を確保するのが難しいことくらいだが、それも1ピースに比べての話でサーキットをガンガン攻めるような使い方や、勢いよく脱輪したりしなければとくに問題になることはないだろう。

3ピース:デザイン性は一番高いが製造コストは高め

 3ピースはリムをさらにアウターとインナーに分割したうえ、ディスクを加えピアスボルトで組み立てたホイールを指す。ディスクをアウターリムとインナーリムで挟み込む『サンドイッチ構造』や、アウターリムの外側にディスクを配置する『オーバーヘッド構造』があり、インセットやリム幅の設定を2ピース以上に細かくできるのが大きな魅力だ。

3ピースホイール

 日本だけじゃなく海外でも3ピースは高級ホイールの代名詞で、パーツの点数が増えるため必然的に製造コストは高騰する。なお3ピースはアウターリムとインナーリムで色や素材を変えたり、ピアスボルトも複数から選べるなどオリジナリティを出しやすい点も魅力だ。

 選び方としてはスポーツカーやサーキット走行を楽しむユーザーなら軽量で高剛性な1ピース、ドレスアップなら2ピースと3ピースから予算やデザインでチョイスするのがベターだろう。性能にも見た目のイメージにも影響するホイール、それぞれの構造を理解すればカスタムがより楽しくなる!

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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