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日本発祥の「わざと滑らせて魅せる」ドラテクが世界中を魅了! いまさら聞けない「ドリフト」の基礎知識

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TEXT: 加茂 新(KAMO Arata)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

  • 独立した競技として確立された「ドリフト」

  • 独立した競技として確立された「ドリフト」
  • AE86のドリフトマシン
  • 高速域からのドリフトは迫力満点
  • 2台で走ってカッコよさを競う
  • トヨタ1JZ-GTEエンジン

レースから生まれ、魅せる走法として独自に進化

「ドリフト」とは、クルマのリヤタイヤ(後輪)を意図的に滑らせて走らせる特殊な走法のこと。そもそもはレーシングな走り方のなかから生まれた技術だが、現在では魅せる走法として確立し、日本発祥の走り方として世界にも広く浸透して人気を博している。

滑った状態で制御するから難しい、だがそれがカッコいい

 ドリフトとは、リヤタイヤを滑らせる走り方。もともとは曲がらないクルマを曲げるための技術として生まれたものである。昔のF1や国内のレースもハンドルはほぼ真っすぐで、アクセルONでリヤタイヤを滑らせて曲げていた。それが当時のタイヤの性能で速く走る方法だったわけだ。

 ちなみに現在のレースではタイヤの進化、LSDの進化もあり、リヤタイヤを意図的に滑らせるほどのスリップアングル(滑らせる角度)は付けていない。

 リヤタイヤを意図的に滑らせて、スピンしないようにハンドルを逆に切る「逆ハン」状態を維持して走るのが現代のドリフトだ。大きなカウンターステアを当てた状態で、いかに角度を大きく付けて、それでいて高い速度で滑らせるか。さらに規定されたラインに乗せたり、前走車に近づくとか、後続車を引き離すスピードを持つかといった技術を問われるのが現在のドリフトである。

 ドリフトの状態を維持しつつ、ラインをコントロールしなければならないので、その難易度は高い。だからこそ、カッコいいわけである。まさにモータースポーツ界の妙技である。

 競技としてはそのカッコよさを競うもので、点数で採点したり、2台で走ってどっちがカッコよかったのかを競う。最近ではその角度や速度を計測し採点結果に反映するシステムが導入されるなど、オリンピック競技で言うと、フィギュアスケートに近いと言われている。

2台で走ってカッコよさを競うアクセル、ブレーキ、慣性と、滑らせる方法はさまざま

 こうした魅せるドリフトは30年以上前に埠頭や峠などで、リヤ駆動車でアクセルを踏んでリヤタイヤを滑らせることから始まった。当初はリヤ駆動車でUターン時などにアクセルをたくさん踏んでパワースライドさせていた。

 その後、広場やサーキットで行われる採点競技に。そこで新たなステージへと進んだ転回点が、アクセルONではない方法でリヤタイヤを滑らせるようになったことだ。

 サイドブレーキや慣性を使って、高い速度からクルマを滑らせてコーナーに進入していき、コーナーの途中から立ち上がり時はアクセルONでのドリフトに切り替わっていく。

 アクセルによるドリフトは、その角度などをアクセルとステアリングでコントロールできるので比較的簡単。角度が浅くなったらアクセルを踏み、角度が付きすぎたらアクセルを絞ればある程度コントロールができる。

 しかし、進入のドリフトはブレーキとステアリング操作だけで角度とラインを制御しなければならず、難易度が高い。ちょっとしたオーバースピードでコースアウトしてしまったり、スピードが足りないとスライドできなかったりしてしまう。

 さらにハイレベルになると高い速度からドリフトに持ち込み、瞬間的にフロントタイヤまで滑らせる4輪ドリフト状態にもなる。ある程度速度が落ちるまでステアリングでの姿勢の制御などもしにくいことから、極めて難易度が高いが、その速さと角度による迫力はすごいものがある。

高速域からのドリフトは迫力満点

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