値段に見合った作業がなされている
千葉県の幕張メッセを会場として、去る4月15日~17日に開催された「AUTOMOBILE COUNCIL(オートモビル カウンシル)2022。
早いもので7回目を迎えたオートモビル カウンシルは価値ある名車の展示会だが、国内大手自動車メーカーや海外ブランドのインポーターなどに加え、クラシックカーの有名販売店も出展している。このスペシャルショップ的な有名販売店が、オートモビル カウンシルにてデリバリー可能な旧車たちを展示ブース内にずらりと並べているのだ。
売り物なので、当然のことながらプライスボードが掲げられているわけだが、ゼロの数が多すぎてパッと見ただけでは金額を把握できなかった国産旧車があった。察しがつくと思うが、そのクルマは1970年式のトヨタ 2000GTで、「100,300,000円」と表記。そう、1億30万円というすごく盛大なプライスボードであった。
二度見、三度見ぐらいではゼロとイチとサンによって構成された数字を数えられなかったので、立ち止まって人差し指を使ってイチジュウヒャクセンマン……とやってみたのだが、イチオクエンの位に到達するまでの道のりが長かったので脳と指が疲れてしまった。これはスゴイ金額だ! と思ったので、早速、販売店であるヴィンテージ宮田自動車のスタッフを直撃。1億+30万円となっているプライスについて伺ってみた。
「30万円は車検整備代です。トヨタ 2000GTは皆さんが見たいと思ったので展示しました。エクステリアだけでなく、インテリアやエンジン、トランスミッションも仕上がっているので、普通に乗ることができます。クーラーもオーバーホール済みです」とのことだった。
フルレストア済みのTE27トレノは750万円!
なるほど、この2000GTは普通に乗れるのね、とアタマの中で思いつつ、こちらもなかなかのプライスだな、と感じた1974年式のトヨタ スプリンター トレノ TE27が750万円である理由についても尋ねてみた。
「もっとリーズナブルな販売車もありますが、このトレノは各部をレストアして、仕上げなおしています。レベルが違います。オートモビル カウンシルに持ってきたクルマは飛び切り上級レベルで、人気と稀少性を兼ね備えたセレクトです」
おぉ、そういうことなのか、と思い、1970年式のトヨタ 2000GTおよび1974年式のトヨタ スプリンター トレノ TE27以外の展示車を確認してみた。1970年式の日産フェアレディZ 432(フルレストア済)、1967年式のダットサン フェアレディ 2000 SR311(ローウィンドウ)、1960年式のスバル 360 デメキン 初期型、1961年式のスバル 360 デメキン コマーシャルという珠玉のラインアップであった。
日常ユースをコンセプトに多数展示
フェアレディZ 432とフェアレディ 2000 SR311(パワーステアリングおよびクーラー付)は、オートモビル カウンシルでの展示時は参考出品。その後、5月1日からヴィンテージ宮田自動車の本社にて販売を開始した。スバル 360 デメキン 初期型は1550万円、スバル 360 デメキン コマーシャルは1500万円という販売価格であった。
オートモビル カウンシルで皆さんにレア車を見てもらいたい、という想いで2000GT、トレノ、Z 432、フェアレディ 2000、2台のスバル 360 デメキンを展示したヴィンテージ宮田自動車では、日常ユースをコンセプトに、元気な状態の販売車を多数展示販売している。
「これまでちゃんと乗られていたクルマを展示販売していますので、エンジンがかかってすぐさま乗れる、車検がないクルマは取ればすぐさま乗れる、が基本です。これから各部をリセットするのではなく、ここから、どう仕上げる? というレベルからスタートしていただけます。ですから、そのまま乗るオーナーさんもいれば、さらに仕上げるオーナーさんもいらっしゃいます。
そのオーナーさんごとの理想とする作業メニューがありますので、ピカピカにしたい方の要望にも機関系をさらに充実させたい方のリクエストにもお応えすることができます。在庫車は150台ぐらいあります。インターネットに出していないクルマもありますので、店舗に来ていただけたら幸いです」 頼りになるヴィンテージ宮田自動車で、日常使用が可能な国産旧車をゲットしてみてはいかがだろうか。