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スカイラインの「ケンとメリー」にインテグラの「山下達郎」! 曲を聴けばクルマが浮かぶほどCMが印象的な国産車10選

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

  • クルマの販売戦略でCMタイアップ曲は非常に重要だった

  • クルマの販売戦略でCMタイアップ曲は非常に重要だった
  • 日産4代目スカイライン
  • ホンダ・インテグラ(初代)
  • トヨタ・セリカ(2代目)
  • 日産シルビア(S13)
  • マツダ・エチュード
  • ホンダ・シビック(3代目)
  • 日産サニー(6代目)
  • トヨタ・クレスタ(初代)
  • スバル・レガシィツーリングワゴン(2代目)
  • ホンダ・ステップワゴン(初代)

クルマのイメージといえばCMタイアップ曲もセットだった

 クルマのCMのタイアップ曲で有名どころといったら「ケンとメリー~愛と風のように~」だろう。1972年9月、4代目・C110型スカイラインが登場した際に使われた曲で、歌ったのは「BUZZ」という男性フォークデュオ。ご存知の方ならおわかりいただけると思うが、70年代当時独特の、朝もやのかかったようなホワッとした曲調の歌で、ケンとメリーがスカイライン(ハードトップだった)に乗ってドライブする映像も印象的だった。

その1:日産スカイライン(4代目)/「ケンとメリー~愛と風のように~」

「ケンメリ」が4代目スカイラインの代名詞になったのも、この曲があったからこそ。タイアップではあったが曲自体はまったくのオリジナルで、まさにクルマ、曲、映像が三位一体となって世界観を訴求していた。

 そういえばケンメリのロゴの入ったTシャツ、ステッカーなどといった、オリジナルグッズが用意されたのもこのケンメリスカイラインが「ハシリ」だったのでは? 写真に小さく写し込んであるのは、ややボロボロではあるが当時モノのステッカーで、ほかにも(最終的に洗車用のウエスになったと思うが)少し厚めの生地の上質なTシャツも色違いで2枚くらい筆者は手に入れて着ていた覚えがある。

日産スカイライン(4代目)

その2:ホンダ・インテグラ(初代)/山下達郎

 クルマのCMで採用された日本の楽曲で印象的だったものというと、ホンダ初代インテグラ(1985年)の山下達郎がある。ヤマタツは1980年「RIDE ON TIME」の大ヒットをキッカケに一躍メジャーな存在になったが、初代インテグラでは「風の回廊(コリドー)」を皮切りに「First Lack~初めての幸福」(1987年)、「Marmalade」(1988年)などが立て続けにタイアップ曲として使われた。

 とくに最初の「風の……」は、海バックの爽やかな景色の中を「DOHCロマン」のキャッチコピーとともにインテグラが走り抜けるシーンとマッチしていた。ご存知なら、今でも曲を聴くとこのCMの映像が思い浮かぶ……そんな方は少なくないのではないだろうか。

ホンダ・インテグラ(初代)

その3:トヨタ・セリカ(2代目)/ローリング・ストーンズ

 一方、クルマのCMで洋楽を使った印象的な「作品」もたくさんあった。2代目セリカが1979年にマイナーチェンジ(角目4灯になった)した際のCMはそのひとつ。なんとローリング・ストーンズの「(I Can’t Get No)Satisfaction」をバックに、ダンロップブリッジの下をコチラに向かって走ってくるセリカの映像と、「名ばかりのGTたちは、道をあける」のあの挑発的なコピーはインパクトがあった。

トヨタ・セリカ(2代目)

その4:日産シルビア(S13)/プロコル・ハルム

 同じスペシャルティカーでも、1988年登場のS13シルビアは、ユーザーの美的センスの琴線に触れるCMだったというべきか。イメージカラーだった淡いグリーン(ライムグリーンツートーン)のシルビアが海岸の波打ち際をゆっくりと流すシーンに、プロコル・ハルムの「青い影」を組み合わせて、これもまた映像と音楽でミステリアスに生まれ変わったシルビアの世界観をスマートに表現していた。なおS13シルビアは1988年のグッドデザイングランプリを受賞している。

日産シルビア(S13)

その5:マツダ・エチュード/クリス・レア

 同様に1987年にマツダ・ファミリアの派生車として登場したエチュードも、失礼ながら決してメジャーとはいえない存在のクルマだったにもかかわらず、CMによりとても印象深く今でも覚えているクルマのなかの1台。楽曲は渋い歌声のクリス・レアの「オン・ザ・ビーチ」。じつは映像の記憶は自信がないのだが、海辺など、やや非現実的なシーンが描かれていたはずだ。

マツダ・エチュード

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