音の厚みが増してスピーカーからの音離れが向上する!
これらの機能に加えて、外部パワーアンプを内蔵しているのがDSPアンプのもうひとつの特徴だ。純正オーディオはごく小さな出力の内蔵アンプを搭載しているのみなのだが、DSPアンプが内蔵しているしっかりした外部アンプを用いることで音の厚みが向上。さらにスピーカーからの音離れが良くなり、純正だとどうしてもスピーカーから聞こえていた音が、車内の空間から聞こえてくるように改善できる効果があるのだ。
これらの機能を備えたDSPアンプはヘリックス、マッチ、オーディオソン、ビーウィズのセカンドブランドであるプラグ&プレイやフォーカルなどから、数多くのユニットがリリースされているのでチェックしてみると良いだろう。調整機能、内蔵アンプのパワー、出力チャンネルなど、モデルごとに異なる機能を備えているので、愛車に取り入れるシステムに合わせたユニットを選ぶと良い。
DSPは無加工で装着できるので内装をイジらずにできる
またDSPアンプを純正システムに取り付ける際に加工が必要になる点を心配するユーザーもいるだろう。それもご安心を。純正オーディオのスピーカー出力があればDSPアンプ(ハイレベル入力)に入力可能だ。つまり純正オーディオのスピーカー出力をそのままDSPアンプに接続して、DSPで調整+パワーアンプで増幅した信号を再び純正スピーカーに戻してやるというシステムを構築できるのだ。
そのため純正のセンターユニットやスピーカーを一切変更することなく、DSPアンプだけを増設して純正システムに組み込むことができる。各部の加工&交換などは必要なく、DSPアンプを追加して配線の接続を施すだけで設置は完了。純正のインテリアを崩したくないというユーザーにとっても受け入れやすいシステムアップだ。
カーオーディオのシステムアップにも役立つ万能性の高さが魅力
このように純正システムにDSPアンプを組み入れる手法は、調整機能の拡張やパワーアンプ(DSPアンプに内蔵)の追加による音質改善ができる魅力的なシステムアップなのがわかっただろう。しかも純正システムを大きく変更することなく取り入れられるのも大きな魅力だ。それでいて音質面のグレードアップは大きいので満足度も高いだろう。
加えて、その後のシステムアップの可能性も膨らむ。スピーカー交換やサブウーファーの追加、オーディオプレイヤーとしてDAP(デジタル・オーディオ・プレイヤー=ウォークマンなどのポータブルタイプの音楽再生ユニット)を用いるなど、さまざまなシステムアップの可能性が広がるのも魅力。取り付け加工やシステム変更が最小限で済み、システムアップのハードルが低いDSPアンプの追加をきっかけにして、愛車のオーディオの高音質化を始めてみると良いだろう。