【プラッツ】アイルトン・セナがドライブした伝説のマシン
ほかに往年のF1マシン関連では、プラッツが展開するBEEMAX・nunuブランドから出展された1/12ロータス99Tも注目の的となっていた。1987年にアイルトン・セナがモナコグランプリを制覇した際の仕様になっており、モノコックから前後のサスペンション、そして最強のV6ツインターボエンジン「ホンダRA167E」までを精密に再現している。
カウルの着脱は完成後も可能になっているので、「自分の手で組み上げた細かいパーツを眺めながら酔いしれる……」なんてこともできるのだ。BEEMAX・nunuブランドで1/12サイズのF1マシンを製作するのは初の試みとのことで、金型は完全に新設計されている。パーツは保持力を考慮して、プラスチックに鉄の成分を配合。硬いプラスチックなので、金属音を奏でるのはリアル感が増してマニア心をくすぐる。発売は8月を予定しており、価格は2万8600円。
さらに、静岡ホビーショーではロータス99Tに続く第2弾として、16戦15勝をマークしたマクラーレンMP4/4が1/12サイズスケールで開発中であることが明かされた。2台とも歴史に名を残したマシンなだけに、往年のF1ファンなら自らの手で組み上げたいことは間違いないだろう。
そのほか、BEEMAX・nunuはレーシングカーのキットに力を入れているブランドなだけあって、1/24サイズでもツーリングカーやラリーカーの名車も多数ラインアップしているのが特徴となっている。
【童友社】70年代に流行った機構はそのままに販売
会場では進化・新設計されたプラモデルが多数を占めていたが、あえて発売当初のままの商品もあった。それが、童友社から展開されている昭和の名車シリーズである。
昭和の名車シリーズは1970年代から1980年代にかけて山田模型から発売されていたプラモデルだったが、山田模型が廃業になったタイミングで童友社が金型を引き継ぎ、パッケージのみを変更して展開。その後約20年のときを経て、パッケージも初版と同様のイラスト調に戻し、復刻が実現した商品となっている。
昭和の名車シリーズがほかのメーカーの製品と大きく異なるのは、1970年代に大流行した懐かしの“モーターライズ機構”が同梱されている点だ。童友社としても「ザ・復刻」を目指すうえで、走らせることが可能になるモーターライズ機構は欠かすことのできない存在だったとのこと。実際に製作したユーザーからも、多くの喜びの声が届けられているようだ。
昭和の名車シリーズでは現在、フェアレディZ432/セドリックHT 20000 GX/ブルーバードU HT 1800 SSS-E/スカイライン HT 2000GT-Xといった、日産&ダットサンの名車4台が発売されているが、第2弾として新たに4台が仲間入りする予定。チェリーX-1・R/カローラ・マークII-L HT/クラウン HT SL/セリカ LB 2000 GTと、オヤジ世代が童心に戻ることができる顔ぶれとなっている。価格は3278円。
オヤジ世代も現代の若者もトキメク製品で溢れていた
各プラモデルメーカーの異なるアプローチが垣間見えた静岡ホビーショー。ただどこのメーカーも共通していた点は、オヤジ世代にとっての“憧れ”をはじめとする魅惑的な車種ラインアップを揃えていたことだろう。そしてプラモデルだけでなく、完成形ミニカーも印象に残ったものが多数あったので、あらためて紹介していきたいと思う。