その3.イメージするのすら難しいカスタム偏差値70超えの難解用語
【生足(なまあし)】
車高調やダウンサスを使ったベーシックな手法で車高を落とすことを生足という。これはエアサスやハイドロといった、ドライバーが乗車中に車内から簡単に車高を変化することができるタイプとの差別化を図るために用いる言葉だ。
低くすればするほど、便利さならば圧倒的にエアサスやハイドロのほうが有利ではあるが、使い勝手よりも心意気を重んじての選択。あえて困難に立ち向かい、ワイルドなテイストを主張する。「えっ、この車高で生足なの!?」と言わしめたときの優越感は生足乗り冥利に尽きるというものだ。
【ワンオフ】
数多くの試作品を作り、試行錯誤を繰り返してやっと万人ウケするアイテムを世に生み出す。こうして生まれた製品はとっても優秀でバランスが良い。そんな安心感が得られるモノ作りはとても素晴らしいと認めつつも、他人と同じではどうにも気に食わなかったり、デメリットも受け入れるが、それと引き換えに絶対に譲れないこだわりを導入したいという頑固者も間違いなく存在する。
そんな硬派なカスタム好きのためにワンオフという行為が存在する。まさに自分スペシャル。カタログには載っていない、世界でたったひとつだけのパーツ製作だ。作り手だって人を見て仕事を受ける。そんな信頼関係からなる一点物の満足度は計り知れないものがある。さらに他車流用やFRPを切った貼ったして自作する強者もいるほどで、それが吊るしの既製品とはひと味違うオーダーメイド、またはDIYで仕立てるワンオフならではの醍醐味である。