エンジン出力特性だけじゃなくシフト制御も変更できた
筆者の乗る初代レヴォーグの2.0Lモデルには3モードタイプのSIドライブが搭載されている(1.6LモデルはSとIの2モード)。通常走行はIモードのままで、ワインディングや高速道路の合流などで、SモードやS#モードへ切り替えることがある。
とくに初代レヴォーグの2.0Lや初代WRX S4では、S#モード時はDレンジでもギヤ比を低めに設定し、加速感を重視。スロットルのレスポンスと合わせて驚異的な加速を見せてくれる。ちなみにシフトをマニュアルモードにした場合、SとIでは6速ステップになるが、S#では8速クロスレシオとなる。これにより、筆者の場合は高速巡行をIモードで走行するが、高速の出口やジャンクションなどでエンジンブレーキを使用する際にS#に切り替え、8速モードでスムースにシフトダウンを行うといった使い方をしている。加速の際に使用するだけでなく、こうした使い方もできるのが最近のSIドライブの特徴だ。
最新モデルには変速制御だけじゃなくブリッピング機能とも連携
また、新型WRX S4や新たに追加されたレヴォーグの2.4Lモデルでは、専用のCVT(スバルパフォーマンストランスミッション)が搭載され、その驚異的なレスポンスが好評を博している。もちろんSIドライブとも連携されており、変速ステップはSモードやアクセルを踏み込んだ際のIモードでも8速となったが、S、S#モードでは変速制御をスポーツ変速制御に切り替え、パドルシフトでのマニュアル操作やDレンジでブレーキングした際にエンジン回転を同期しながらシフトダウンを行うダウンシフトブリッピング機能も連携。Iモードより高速でシフトダウンを行う。
シフトアップに関してはSモードで高速、S#モードでは超高速とかなりキャラクターが変わるのも面白い。もちろんSTI Sport系に搭載される「ドライブモードセレクト」搭載車であれば、エンジンやトランスミッションをSIドライブで3段階に切り替えられるだけでなく、サスペンションやステアリング特性までも切り替えが可能だ。オーナーの好みの組み合わせが可能なインディビデュアルモードにすれば、SIドライブをSモードでサスペンションをコンフォートといった組み合わせに設定することも可能となる。
ひとつのエンジンで複数の味わいを楽しめるSIドライブ。ぜひシーンに合わせて積極的に切り替えて楽しんでほしい機能だ。