パワーアップの代名詞といえばターボ!
チューニングの醍醐味といえばパワーアップ。サーキット走行ではタイムを上げる大きな要因であり、ストリートでの走る楽しさも間違いなく向上する。とはいえブーストアップやタービン交換ができるターボ車ならともかく、自然吸気のエンジンは排気量アップや内部のフルチューンが必要となり、当然ながらパーツ代や工賃といったコストは跳ね上がってしまうのだ。
だからといって諦めるのはまだ早い。NA限定のイベントや競技に参加している人はともかく、レギュレーションの縛りがなければ『ターボ化』がある。
自然吸気エンジンに過給器を組み合わせるチューニングで、価格はタービンの大きさや補器類の内容などにもよるが、NAをフルチューンするより安く済むケースが多いはずだ。
ボルトオンキットはプラスαのパワーアップを狙うイメージ
方法は大きく分けてふたつある。まずS13~15シルビアやR32~34スカイラインのように、同じ車種でエンジンがターボとNAのふたつ存在する場合。こちらは非常にシンプルで、インタークーラーなど補器類ごとスワップすれば完了する。基本的には中古パーツを使うだろうし、載せ替えに際して加工もほぼ不要。ターボ付きの上位グレードに乗り換えるのと一緒と考えていい。
では純正でターボが存在しないクルマならどうすればいいか。86/BRZのようにチューニングのベースとして人気がある車種なら、ターボ化に必要な部品をまとめたセットが販売されていることが多い。その大半は極端にパワーを上げるのではなく、小さめのタービンにほどほどのブーストで、ノーマルから20~30%アップくらいが目安だ。
昔のボルトオンターボはエンジン内部を強化することが前提となっており、高いブーストをかけて限界までパワーを引き出すフルチューンが多かったものの、近年はパワーよりフィーリングや低速トルクを補うことがメインになってきた。街乗りなら冷却系は純正で問題ないとするキットもあり、以前より低コストでターボ化できるようになった反面、爆発的な大パワーを求めているユーザーにとっては、ややもの足りなく感じてしまう部分も否めないだろう。