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一度も触ってないなんてモッタイナイ! 乗り心地も走りも変わる車高調の減衰力調整の使い方

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Auto Messe Web編集部/BLITZ

メーカー推奨値よりもソフトかハードの違いを確認する

 一方、思ったよりロール感があったり、ブレーキ時のピッチングのスピードが早く感じる場合は、ダンパーを前後とも2ノッチほど締めてみるのといい。大事なことは、メーカー推奨値、それよりもソフト、それよりもハードの3パターンを試してみて、違いと変化量や方向性を確認すること。車高調

 とくにスポーツ走行=ハードなサスというイメージを持っている人は、試してみると案外ソフト気味のセッティングにメリットがあることに気がつくかもしれない。

 もちろん、デートのときや雨の日は、減衰力を落とす方向で間違いないが、荷物満載や家族全員で乗るようなときは、ロールやピッチングスピードを抑えるのにダンパーをハード方向へ振るのもあり。そうした違いがわかるようになったら、前後の減衰力を別々にイジるのも面白い。車高調

 例えば後輪駆動車でもっとトラクションが欲しければ、フロントをハード、もしくはリヤをソフトにして、相対的にフロントよりリヤが動きやすいアシにしてみるといい。もし、アンダー気味でフロントのグリップがもっと欲しい、FFでトラクションが足りない気がするといったときは、フロントをソフト、リヤをハードに振って、リセッティングしてみる方法もある。車高調

 繰り返しになるが、大事なのは走り慣れた道、もしくは何往復(何ラップ)もできるシチュエーションで一気に2ノッチぐらい変化させ、まずは方向性を探ること。それがわかれば、そこから1ノッチプラス・マイナスと、微調整をしていけばいい。車高調

「いろいろ試して、結局メーカー推奨値が一番よかった」といった結論になったとしても、それはそれで納得もできるし、良し悪しの判断基準もできるはず。だからこそ、チャンスを見つけていろいろなセッティングを試してみて、違いを知るのもありだろう。

 ただし、どのセッティングでも硬すぎて、最弱しか使えないというダンパーは、すぐに処分してしまった方がいい! また、使用期間が長くヘタってきたダンパーで、減衰力調整ダイヤルをハードに振っても、決していいフィーリングにはならないので、そうした期待は持たない方が無難………。ダンパーは消耗品なので、ヘタったダンパーは、早めにオーバーホール(交換)するようにしよう。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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