旧車やクラシックカーの保存状態を表す
ミントコンディションって何?
クルマ好きと会話していて、じつはその言葉の意味をよく理解していないんだけどな……というワードが出てきて、思わず笑ってごまかした経験はないだろうか? 普段、何気なく使っている「ミントコンディション」もその一例。なんとなくニュアンス的には“いいモノ”であることは分かっていても、それがどういう状態のことを指しており、由来が何なのかを正確に知っている人は、思いの外、少ないのだ。
まるで新品のようなオリジナル状態が
ミントコンディション
アンティークや古着の世界などでも使われているミントコンディションとは、使用感がなく、新品同様の美しい状態であることを意味する言葉で、クルマの場合は説明するまでもなく中古車に対して用いられている。何ゆえに「ミント」なのかというと、英語で造幣局のことを「MINT」と言い、製造されたばかりの新品の硬貨のことをミントコンディションと呼んでいるからだ。日本の造幣局はJAPAN MINTで、公式ホームページを閲覧すると金属工芸品や貨幣セットが購入できる、ミントショップの営業状況などを確認できるので、気になる方はチェックしてみるといいだろう。
クルマは、ざっくり分類すると新車と中古車に大別することができ、新車のなかにデッドストック、中古車のなかに人知れず眠っていたクルマのことを指す納屋モノ(いわゆるバーンファインド/未登録車だった場合はデッドストックとなる)が含まれている。
既述したようにミントコンディションは中古車に対して用いられている言葉で、使用感がなく、新品同様の美しい状態であることを指している。そのため、発見された直後のホコリをかぶった納屋モノは、どんなに状態が良くてもミントコンディションではない。もしかしたら、内外装を磨くだけでミントコンディションになるクルマがあるかもしれないが、眠っていたクルマがそのまま目覚めることは稀だといえるだろう。