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正統派セルフカヴァーで新生した21世紀の「ミニ」! カタログもハイセンスで上質だった歴代モデルを振り返る

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人/BMW

  • 2002年3月2日(ミニの日)に日本発売

  • 2002年3月2日(ミニの日)に日本発売
  • 初代BMWミニ
  • ミニ・コンバーチブル
  • 先祖の「ゴーカートフィール」を再現した
  • 2代目BMWミニのクラブマン
  • ミニ・クーペ
  • ミニ・ロードスター
  • ミニ・ペースマン
  • 現行型、3代目のBMWミニ
  • 現行型ミニ・クラブマン
  • 純正アクセサリーの数々のごく一部
  • 2019年に出た現行型60周年仕様と先祖のクラシックミニ

日本上陸から20年、3世代を重ねた「BMWミニ」

 かつてフィルム時代のコンパクトカメラに「コニカ・ビッグミニ」なる商品名のカメラがあった。大きいのだか小さいのだかよくわからないネーミングだ……などとブツブツ言いながらも、当時の筆者は仕事のメモ用に購入。シャッターを切ればほぼ失敗なく適正露出の写真が撮れたスグレモノ(笑)のコンパクトカメラだったので重宝し、「CONTAX T2」に買い替えるまで使っていた。

 勘のいい方にはすでにお見通しだろうが、日本の軽自動車よりも小さかった「クラシックミニ」を先祖に、BMWがブランドを引き取り、新生「BMWミニ」を登場させたのが2001年。そして2002年の3月2日(「ミニ」の日/この日本語的語呂合わせは、本国へは説明済みで理解されているという)、いまからもう20年も前のことだが、日本市場に導入されたのが初代(R50型)以降のBMWミニだ。

2019年に出た現行型60周年仕様と先祖のクラシックミニ

ドライブフィールまでしっかり先祖の雰囲気を再現

 そして冒頭でコニカ・ビッグミニを引き合いに出したのは、R50登場当初「ミニといってもぜんぜん“ミニ”じゃないじゃん」との無粋な声を見聞きしたからだ。なんと夢のないものの見方であることか……と感じた。

 たとえば後年「フィアット500」が「ヌオーバ500」のRRからFFに生まれ変わったのに対し、BMWミニは、ハッチバックであるかないかの違いこそあれ、「BMCミニ」が打ち立てたFF・2BOXスタイルを踏襲し、その意味で正統派セルフカヴァーだった。さらに実車に乗るとスポーツカー的な低いポジション、信号で停止線の先頭で止まると覗き込まなければ信号が見えないことがあるほど、天地に小さい立ったフロントスクリーン。ワザとか演出の一環かは不明だったが、引き締まって波打った路面でピッチングを誘発するサスペンションなど、まったく別のクルマどころか、ちゃんと先祖のミニの雰囲気を残していた。

初代BMWミニ

 筆者は自分のBMWミニ(パークレーンという名の限定車だった)で、取材のため富山と東京を往復したことがあったが、クゥンクゥンと上下に身体を揺さぶられながらの片道300km強のドライブは、正直なところ辛いとも思った。反対に当時非ランフラット&ウインタータイヤのピレリを履かせたときには、サイドウォールのしなやかさも手伝い最良の乗り味だと実感した。

先祖の「ゴーカートフィール」を再現した

アクセサリーも星の数ほど展開

 話は飛ぶが、当初から純正アクセサリー類が星の数ほど豊富に用意されていたのも魅力だ。広報車(試乗・撮影用に貸し出される車両)ではオプションパーツ代だけで100万円超のパターンがミニではしばしばある。BMW方式でアルミホイールだけでも種類は多いし、ドアミラーキャップやキーホルダー、カフスボタンまで小間物まで含めるとじつに多彩な品ぞろえ。オーナーであれば、それらを選ぶのも楽しみのひとつだ。

純正アクセサリーの数々のごく一部

 クルマとしては初代でクーパーS(R53)、コンバーチブル(R52)が登場し、第1世代のBMWミニとして足固めができた感じだった。ただし、(元オーナーの立場で言えば)やや重たいステアリング、クーパーの眠たいエンジンとCVTなど、不満点がないといえばウソになった。

ミニ・コンバーチブル

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