上位入賞者にはワインのお土産も
さて、表彰式。イベント中は、仲間内でだべっていたり、お互いのクルマの音を聴きあっていたり楽しんだいた参加者も、なんだかんだいって自分のクルマがどのように評価されるのかは気になるもの。ましてや上位入賞者にはお土産にワインが付いてくるので、表彰式の時間になると、中央のトラックの前に集まってくる。
ちなみに僕のクリニック・コースで高得点を獲得したのは古いVWゴルフIIに乗る中村さん。ダッシュボード上の純正スピーカーを交換した、見た目にも派手なところはないクルマだが、位相が整った心地よい音がしていた。ほかに、ウルトラハイエンドの再審査もしたのだが、木幡さんのエクストレイルは本当によく音がまとまっていたし、DIYコース2位の高田さんのフォレスターも素晴らしい出来。これを最後にクルマを乗り換えるそうだが、まさに有終の美といった感じだ。
カーオーディオが好きならビギナーでも楽しめる
思ったのは、毎年参加してくれている参加者は、アドバイスをよく聞いてくれているようで、年々音が正常進化している。僕が重視しているのは位相、とくに低音の位相で、サブウーファーが後ろにあるクルマの場合、どうしても低音が頭のなかにたまりがち。それを調整して、完全な頭外定位を作り出せれば自然で心地の良いサウンドが得られる。今回、紹介した3台はそこがうまく調整されていた。
カーオーディオを趣味にしているというと、なんだか難しいことを言われそうとか、及び腰になってしまいそうだが、一度中に入ってしまうとまったくそんなことはない。知識のある無しにかかわらず、同じ音楽好きとして話ができるし、知識も得られるし、いろんなクルマの音を聴いてみて、好みのアイテムだったりを探すこともできる。少しでもクルマで音楽を聴くことに興味があるなら、一度足を踏み入れてみたい世界だ。