アウトドアフィールに持ち込んでも映える5台を紹介
本気なアウトドア派にとって、アウトドアギア選びと同じぐらい重要なのが、アウトドアに乗っていくクルマ選びではないだろうか。アウトドアギアへのこだわりを損ねない、本気のクルマ選びである。ただし、予算無限とはいかないだろうから、今回は600万円以下の予算、そしてなにより、走破性とラゲッジ性能に優れたSUVという視点で考えてみた。
トヨタRAV4アドベンチャー・オフロードパッケージ
まず、国産車部門である。まずはトヨタRAV4、それもHVやPHVではなく、純ガソリン車のアドベンチャー・オフロードパッケージだ。
そもそも既存のアドベンチャーグレードでさえ、世界初のダイナミックトルクベクタリングAWDを採用。RAV4としてオフロード性能を飛躍的に高めているのだが、オフロードパッケージでは最低地上高をさらに10mm高め、オールテレインタイヤを装着。オフロード性能に特化したRAV4なのである。
しかも、パッケージの基本は後席よりラゲッジ重視。アウトドアライフに寄り添った荷物の積載を重視しているのだ。オフロードパッケージの”本気”な雰囲気も、本格アウトドア派にぴったりである。(写真はベース車のアドベンチャー)
スバル・レガシィアウトバック
SUVだらけのアウトドアフィードで以外に目立つのが、スバルのレガシィアウトバックではないだろうか。ワゴンタイプの車高を上げ、最低地上高213mmを確保し、スバルならではのXモードによって悪路走行も得意中の得意だ。
ハンズフリー走行も限定下で行えるアイサイトXを標準装備するあたりも、アウトドアフィードへのロングドライブで有効だ。しかも、ラゲッジの使い勝手にかかわる奥行きはフォレスターの910mmに対して1070mmとより広大。ラゲッジの開口部地上高もフォレスターより低く、アウトドアギアの重い荷物の出し入れも楽々なのである。
スズキ・ハスラー
軽自動車ではどうか。アウトドアテイストのある車種としてはスズキ・ジムニー、ダイハツ・タフト、スズキ・ハスラー、三菱eKクロス、スズキ・スペーシアギアなどがある。なかには標準車と最低地上高が変わらない”なんちゃって”クロスオーバーもある。
そのなかで本気度がもっとも高く、走破性とラゲッジの使い勝手のバランスに優れているのが、意外かもしれないが、遊び心にタフさが加わったスズキ・ハスラーの4WDだ。
最低地上高180mm、アプローチアングル29度、デパーチャーアングル50度を確保するとともに、乗り心地にもより優れた4WDはスノーモード、グリップコントロール、ヒルディセントコントロールまで装備。見た目の楽しい雰囲気とは裏腹に、走破性はかなり本格的なのである。
ラゲッジは軽自動車だけに後席使用時は奥行き280~445mm(後席スライド位置による)でしかないが、2~3名乗車であれば最大奥行1360mmまで拡大可能。
アウトドアアイテムの積載性も十分になるはずだ。ハイブリッドターボなら高速走行も楽々快適。山道の安定感も抜群で、ロングドライブも疲れにくい。
ダイハツ・タフト
アウトドアに似合うエクステリアデザインを持つ軽自動車としては、ほかにダイハツ・タフトがある。最低地上高は190mmと余裕があり、4WDならFFに比べ、走破性だけでなく乗り心地も良い(ただし、ハスラーほどではない)。
スカイフィールトップ=ガラスルーフによる「青空標準装備」の室内の解放感、眺めもアウトドアにぴったりだ。ラゲッジ自体の広さはそれほどでもないが、床下に深さ140mm、奥行き330mm、幅870mmのサブトランクが備わり、2層でアウトドアグッズを積み込めるから便利だ。走行性能や快適性ではハスラーに敵わないが、見た目のハードさではこちらが上まわる。
ランドローバー・ディフェンダー
最後は輸入車である。600万円以下で走破性とラゲッジの使い勝手を高次元で両立させているのは、アウトドアでの本気度150%のランドローバー・ディフェンダーだろう。ジープ・ラングラーにも惹かれるが、こちらは700万円オーバーだ。
走破性のすごさは折り紙つきで、内外装の本物感、高級感はなるほどランドローバー一族ならでは。最低地上高216mm、アプローチアングル30.0度、デパーチャーアングル37.9度、ブレイクオーバーアングル25度、最大渡河水深850mm(いずれもコイルサスペンション)と、もう無敵な走破性を誇る。
アウトドアフィードで目立ち、他車を圧倒できる存在感を手に入れることができるだろう(あくまで600万円以下で……)。後席使用時のラゲッジは297Lと、奥行はそれほどではないが、後席を倒せば一気にラゲッジ容量は1563Lまで拡大するから、2名乗車であれば走破性とラゲッジの使い勝手のバランスもなかなかと断言できる。