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「カンパニョーロ」「モモ」「ピレリ」「デトマソ」が全部載せ! イタ車ファンに衝撃を与えた「シャレードターボ・デトマソ」の豪華すぎる中身

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

イタリア車好きなら泣いて喜ぶようなクルマだった

 カンパニョーロ、モモ、ピレリ、デトマソ! そんな、イタリア車マニアなら泣いて喜ぶようなブランド名を引っさげて登場したのが、1984年1月、2代目シャレードに追加設定されたシャレードターボ・デトマソだった。

 ……ついに誕生した。あのイタリアン・エキゾチックカーにひときわ情熱をかける男、Alejandro De Tomaso(アレッハンドロ・デ・トマソ)がエアロチューンしたシャレードDETOMASO Turbo。そして、「こだわり」で選んだ超一流イタリアン・パーツ。全身、まさしく、イタリアン・エキゾチシズム。

 エアロチューンというくだりで「あらっ」とならなくはなかったが、ともかく、その前年に2代目へとモデルチェンジしたボクシーなスタイルのシャレードに、密かに「イノチェンティ・ミニっぽいじゃないか!」の思いを抱いていたところ、まるでそれが“正夢”となったかのように姿を現したシャレード・デトマソに、軽い衝撃をおぼえずにはいられなかった。イノチェンティミニ

専用チューンが施されたシャレード・デトマソ ターボ

 実車は“Cat’s Turbo(猫科のターボ)”のキャッチコピーが与えられた、シャレードターボの3ドア(5ドア)をベースに仕立てられた。シャレード・デトマソ ターボ

 搭載エンジンは3気筒993ccの3気筒OHC、80ps/12.0kg−mの性能を発揮。このユニット、じつはイノチェンティ・ミニ(カタログ写真を掲載)にも搭載されたものとベースは共通(イノチェンティはノンターボで60ps/8.3kg−m)というものだ。シャレードデトマソターボでは、タービン径が39mmの超小型・軽量設計というIHI製RHB32型ターボチャージャーを採用。シャレード・デトマソ ターボ

 流体抵抗の少ない形状で、容量1Lの大容量のサージタンクや過給圧を最適にコントロールするウエストゲート・バルブ、水冷式エンジンオイルクーラーの採用などを特徴とし、デトマソターボではデュアルエキゾーストパイプの専用マフラーも使われていた。

 カタログにこと細かく記されているのでもう少し拾うと、サスペンションはもともとヨーロピアンサスと呼ばれたシャレードのそれをさらに強化。サスペンション形式はフロントがストラット、リヤが5リンク式で、前後ともバネ定数を高め、フロントは2.1kg f/mm、リヤは1.6〜2.5kg f/mmのプログレッシブタイプ、スタビライザーはフロントが大径24mmのソリッドタイプ、リヤは21mmの中空タイプ。ダンパーも、もちろん専用としていた。シャレード・デトマソ ターボ

 こうしたセッティングで0.5G時の求心加速度でロール角を3.0度に抑制、これらによりコーナー立ち上がりで効果が発揮されたほか、クイックなハンドリング、コーナリング性能の向上なども実現。ちなみにステアリングにはラック&ピニオン式が採用されていた。

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