水陸両用8輪車「ARGO」は47都道府県に配備済み
またサテライト会場には、小型特殊自動車登録で、水陸両用のため小型船舶登録も可能なカナダ製8輪駆動マルチビークルの「ARGO 8X8 AURORA 850 SX HUNTMASTER」(全国47都道府県の消防施設に配備済み/神奈川県は平塚に常駐)が展示されていた。その隣には狭い道にも入ることが可能で「現場へ即着、即消火。初期消火の強い味方」というコンセプトでセットアップされた消防バイクの「HIKESHI mini」、消火・救助用小型電動モビリティの「AAカーゴ」(3輪)/「AA-i」(4輪)といった用途限定タイプの小型車両も展示され注目を集めた。
HIKESHI miniはガソリン仕様とEV仕様をチョイス可能で、今回は消防ポンプを積んでいたが、自由にカスタマイズすることができる。工場のほか、ショッピングモールやアミューズメント施設に常設しておくと、消防車が到着するまでの初期消火を行うことができるのであった。
老舗の消防機器メーカーとEVベンチャーがコラボ
AAカーゴ(3輪)/AA-i(4輪)は、消火栓メーカーとして1958年に創業し、以来64年間にわたって消防設備機器の製造を行ってきた横井製作所と、国内第5のバイクメーカーを目指すEVベンチャーのaideaによる共同開発プロジェクトで生まれた小型モビリティだ。積載アイテムの一例を挙げると、粉末(ABC)消火器PEP-1OV、多機能噴霧ノズルPowder Nail、救助用エアージャッキPat Jack、救助用ハリガンYS-Halliganとなる。
横井製作所のスタッフは「この仕様では初めての展示となります。備蓄スペースや予算の関係で、ここ最近、資機材を軽量かつコンパクトなモノにするというニーズがあります。そして、消防だけでなく、救急のニーズがあることも確認できています。4輪のAA-iは普通免許で運転できるので、3輪よりも乗りやすく、誰でも動かすことができるというコンセプトです。不特定多数のための小型モビリティで、現在開発中です」と話してくれた。
知らないところで進化し続けている消防・防災のテクノロジー
パシフィコ横浜展示ホールAも見学してきたが、こちらでは数多く資器材が展示されており、国内外の消防や防災にかかわる最先端の商材、技術、情報、サービスを確認することができた。画像ギャラリーでじっくりご覧いただきたい。ウニモグたちも含め、普段の生活のなかではお目にかからないことが一番なので、今後も展示会場のみで拝見することにしよう。