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GT-Rのプロが考える! サーキットもストリートも走れる「いいクルマ」の作り方

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TEXT: 増田髙志  PHOTO: 渡部祥勝

絶対的なパワーの数字より感性に響く味付けを重視

「R35は速いクルマよりも良いクルマを目指しています。ベースがNISMOなので装着パーツは厳選しました」

 タイヤはタイムに直結するが、グリップ力だけでは選ばない。30分のサーキット走行枠を2本走っただけで終わってしまうタイヤはとても維持できない。摩耗率の目安となるトレッドウェアを鑑みて選んでいる。

 現在は安心できる制動力に注力。グレードアップしたブレーキで納得できるストッピングパワーが得られない場合、その原因がブレーキのシステムにあるとは限らない。リヤデフの効き具合やダンパーなども疑わなくてはならないことを小林代表は心得ている。

 純正でチタン製マフラーが採用されているので交換せずにキャタライザーのみを変更。ターボもノーマルのままだ。コンピュータのデータは小林代表が実走を繰り返して煮詰めている。マップを変更することでブースト圧を1.0kg/㎠から1.2kg/㎠まで引き上げて730ps。パワーアップに伴ってインジェクターは700ccに変更している。燃圧が高めなので燃料は足りているが、それでも97%噴射で余裕はない。

実走し基本に忠実にクルマの良さを引き出す

「容量を増やせばもう少しパワーを引き出せますが、このインジェクターの霧化の良さが気に入って使っています。バルブの傘に当たるように絶妙に広がっているはずです。実際に走ってセッティングしていればわかるものです。900ccも使ってみましたがフィーリングが悪くなってしまったのでやめました。パワーよりも感性に響く味付け重視です」

 じつはR35だけでも4台乗り継いでいて、中には1,000ps級のチューニングを施したクルマもある。しかし、走行会でガス欠を心配しなければならないし、メンテナンスにも気を使わなければならない。それに対して今乗っているNISMOはあらゆる負担が少ない。そこを重視している。

「ロガーのデータをもとに各部を理論的に突き詰めたり、ダミーホイールを使って妥協せずにアライメントを整えたりと、基本に忠実に仕立てることの醍醐味をこのクルマで楽しんでいます」 

 テストドライバーとして培った開発能力を武器に、パーツに頼ることのないクルマ作りで素性の良さを引き出す。それがストリートで際立つ愛車R35の持ち味だ。

●MCR小林真一代表GT-R PROFILE

■所有車両:R35 GT-R NISMO

■年式:2018年式

■乗り始めた時期:2018年1月

■現在の総走行距離:9,128km

■現在の車両スペック

エンジン:HKS700ccフューエルインジェクター、

GReddy AIRINX-GT、SARDスポーツキャタライザー

電子パーツ:MCR SWAT ROM RACING

足まわり:TEINサスペンションキット

ブレーキ:フロントENDLESSレーシングMONO6GT+400φカーボンローター/リヤENDLESSレーシングMONO6r+387φカーボンロ

ーター

エクステリア:MCRドライカーボンルーフ/ブルーワイドミラー/LEDロアサイドマーカー/ボンネットダンパー

インテリア:BRIDE HIPER/VORGA JAPAN

ホイール:NISMO BBS RI-A(フロント10J×20+41/リヤ10.5J×20+25)

タイヤ:ミシュランPILOTSPORT4S(F 255/40R20 R 285/35R20)

■パワー:730ps

(2021年1月当時)

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