競技を楽しみながら冒険旅行の要素も含まれるイベント
今回のラリーでは神奈川県と静岡県が走行コースとして設定されたが、昨年の秋に実施された同主催者による「クラシックジャパンラリー2021 門司-神戸」では、門司~別府~大分~愛媛~道後~瀬戸内しまなみ海道~高知~桂浜~徳島~神戸という壮大なルートを全43台が走破。
水色号は東京から大阪まで自走し、南港発のフェリーで九州に入り、ゴール後に神戸からふたたび自走で戻ってきた。ラリー中に1200kmほど走り、関西までの往復で1000kmほど走行。総走行距離が長いクラシックカーラリーは、冒険旅行の要素も強いといえる。
今年の「クラシックジャパンラリー2022 横浜 Y163」は、水色号を含む全59台が出走した。総走行距離こそ短かったが、ルートマップ上のコマ図を見つつ、ドライバーとコ・
初日は、まず山下ふ頭で受付を済ませ、同地にて練習会を実施。ここでドライバーズミーティングが行われ、ゼッケン順に横浜元町ショッピングストリートに移動した。元町にて車両展示イベントとスタートセレモニーがあり、1号車から20秒ごとに出発。PC1~3/PC4~10の会場として設定された大磯プリンスホテルの大駐車場を目指す。この日はPC後に向かった箱根のホテルがゴール地点となった。
2日目はホテルを出発し、彫刻の森美術館の駐車スペースにゼッケン順に整列。1号車から20秒ごとにスタートし、スタンプポイントとして設定された道の駅 天城越え(静岡県伊豆市)、重要文化財 岩科学校(静岡県松崎町)、ランチ会場の内浦漁港(静岡県沼津市)を目指す。
沼津市南部浄化センターでPC11~17、仙石原浄水センターでPC18~24/PC25~27をこなした各車は、スタンプポイントで2日目のゴール地点でもあった彫刻の森美術館に向かった。施設の見学後、ゼッケン順に箱根のホテルに移動し、参加者もクルマもPC競技および冒険旅行の疲れを癒した。
3日目はホテルを出発し、関東学院大学 国際研究研修センター(神奈川県小田原市)に集合。同施設内の上り坂がPC競技の会場として設定されたので、非常に難しいPC28~34にチャレンジした。次のスタンプポイント/PC競技会場である江の島でPC35~40を実施しつつ、最後のスタンプをもらい、ゴール地点である横浜元町ショッピングストリートを目指していく。
横浜元町ショッピングストリートでは、ふたたび車両展示イベントがあり、ゴールセレモニー後にヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルで表彰式があった。
水色号チームは計測機器のトラブルが発生し、好成績を遺せなかったが、最終日はドライバーとコ・ドライバーの息がぴったりだったので、PC28~34とPC35~40は誤差0.2以内でこなすことができた。
参考までに記しておくと、1926年式のブガッティ T35Aを駆り、見事優勝した竹元京人さん/竹元淳子さんペアが獲得した点数は43443.75で、水色号チームは25985.00であった。総合成績には、1945年までの車両:1.25、1946年~1957年までの車両:1.15、1958年以降の車両:1.0という年式係数が反映されることもお伝えしておく。
クラシックジャパンラリーの次戦は2022年11月24日(木)~27日(日)までの4日間にわたって九州で開催される「クラシックジャパンラリー2022 門司」なので、そこでリベンジできればと思っている。
コ・ドライバー米澤の参戦記
3回目の参加となるクラシックカーラリー。最後に参加したのが2021年11月に参加した「COPPA DI TOKYO」以来となるので、半年ぶりとなる。不安要素満載のなか参加車両を見て歩くと、ブガッティT35(第1回と第2回のモナコGPで連続優勝)や大好きなチシタリア コロンボ バルケッタ、マツダ・コスモスポーツにナローポルシェ……と、憧れのクルマが勢揃い。ニヤニヤがとまらない。
興奮が冷めきらないまま水色号に乗り込み、沿道の声援に手を振りながらスタート。いよいよ、3日間という冒険の始まり! さぁ、とコマ図を手に取り……早速読み間違える。
20mは0.02kmとされ、200mは0.20km、2kmは、2.00kmと書かれている。少しややこしい。無事に大磯まではたどり着いたものの不安でしかなかった。
初日のPC競技は10本! 慌てて秒数を入れたため、10本入れたはずが9本しか登録されていなく、しばし車内が凍りつく。それでも高桑さんが「これも競技だから、これから挽回すればだいじょうぶだいじょうぶ」と、一生懸命フォローをしてくれたが、クルマ好き同士でさえ重い空気になってしまうのだから、もしも夫婦で参加していたら、次の日は無口だったかもしれない。
もうこんなことは懲り懲り! と思い、2日目に挑む……が、ふたたびトラブル。PC競技中に今度は液晶が壊れてしまい、「ハチ、ナナ、ロク(カウントダウン中)…おぉ〜読めない!!」と言っている間にPC18~24の競技が終わってしまった。
液晶が仕事を放棄し、途中で文字が読めなくなってしまった。下記写真は7秒からスタートするように設定したが、どうみても11秒から始まるように見える……。
そこで、財布に入っていたレシートを取り出し、PC25~27タイムを記入。機械から流れてくるメトロノームを頼りにカウントし、感覚を取り戻してきた。
3日目も同様の方法で誤差0.
競技中はなんともいえない緊張感が味わえる。もしも、線を踏むタイミングがズレたら……という不安を抱えながら、ラリーコンピューター(タイム計)に表示された、おおまかな誤差が小さければ、思わずドライバーとハイタッチをしたくなるほど嬉しくなる。この一体感こそ、クラシックカーラリーのおもしろさだと感じた。次戦は九州で開催が予定されている。今回の失敗をリベンジするために、参加したいのですが、編集長いいですか?