ハイパワーを発揮する2Lターボ&AWDの走りが堪能できる
「メルセデスAMG A45 4MATIC/W176型」
メルセデスAMGが誇る、ホットなコンパクトハッチとして登場したA45も見逃せない。2012年登場の3代目Aクラス(W176型)をベースに、AMGがチューニングしたパフォーマンスモデルは新車時発売価格が720万円〜であったが、それが300万円の予算で狙うことができる。直4DOHC 2L直噴ターボは最高出力360psを発生。AMGスピードシフト(DCT)もあいまって、サーキット走行も楽しむことができる。また、エンジン始動時のブリッピングなど本気を感じさせるモデルだ。
本来はメルセデス・ベンツのなかでも安価なはずのAクラスであるが、このA45は700万円オーバーの価格もあり、販売台数こそ少ないが4MATIC(4WD)の力強い走りが堪能できる。ただし、DCTのリコールをはじめとしたトラブルは決して少なくはないので、しっかり情報収集してそれらの対策の有無を確認しながらベストな車両を探すことがマストになる。
5代目後期型なら型落ち感もなくリスク回避もできる
「アウディS4/B7型」
アウディのミドルサイズサルーンであるA4のハイパフォーマンスモデルとなるS4も、300万円で手に入れることが可能だ。4.2L V8搭載の4代目S4(B7型)も魅力的だが、2005年発売なのでさすがにリスクが高すぎる。5代目前期(B8型)も年式のわりに格安だが、さらに高年式の5代目後期(B8型)モデルであっても300万円以下の個体が流通しているのでお買い得なモデルだ。
排気量は3.0L(ターボ)なので自動車税は少し高くなるが、記録簿で交換部品をチェックしておけば、その後の出費を減らせる可能性は高い。同じグループであるフォルクスワーゲンまで含めると専門店も多いので、購入する場合は気になる個体を在庫している中古車店で探すのではなくて、アウディやVW専門店で「価格・年式・程度」を伝えたうえで、適切なアドバイスのもと購入するのが賢い手段だ。
エンジン屋のBMW渾身のV10&V8ターボが堪能できる
「BMW M5/E60型・F07型」
ドイツ勢ならやはりBMWのMモデルだが、日本にATしかない5代目M5(E60型)や6代目M5(F10型)はハイパフォーマンスモデルとしてはとてもリーズナブルだ。これらは5L V10や、4.4L V8ターボが搭載されることから、まず税金が高いし壊れた場合には修理費用がいくらかかるのかわらないことから、中古車価格が下落しているのだろう。ただし、当たりを引けば300万円以下で購入することができ、E60型ではF1直系のテクノロジーも採用されており、そんなM5の走りがリーズナブルに味わえるのは至福と言える。
元々、BMW M5の新車価格1300〜1900万円といった高価格帯のモデルとなるだけに、ひとつのトラブルでも部品代も高額になるし、そこへ工賃も含めると修理にかかる費用は安くないことは想像に難くない。ただし、一度でもM5を所有してその走りを体感すれば、クルマ好きには何物にも代えがたい経験になるはずだ。
まとめ:絶滅不可避の高性能エンジンを
味わい尽くすなら今がラストチャンスか!?
今後はHEV(ハイブリッド)やPHEV(プラグイン・ハイブリッド)が主流になるのは間違いがなく、そうなれば高性能なエンジン車がさらに高騰することになるだろう。今回紹介したモデルたちも価格高騰は否めないし、そうなる可能性は高い。しかし投機を期待するのは無理だろうが、いま買える人は短期間でもいいから所有して走りを味わい尽くしておくのもアリだ。