サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

ジムニーはオフロード競技でも大活躍! 非力な軽自動車でもファンに支持される理由とは

先代ジムニーのオフロード走行イメージ

アウトドアのみならず競技の世界でも大人気!

 今も納車まで1年は当たり前なんて話も聞くJB64ジムニー。その影響で旧型のJB23まで人気が再燃しており、カスタムパーツも続々とリリースされている。アウトドアの大流行もあり時代の寵児となったジムニーだが、じつはオフロード競技の世界でも昔から大活躍しており、ワンメイクのイベントに100台オーバーが集まることも。

 世界トップクラスの悪路走破性はを誇ることは確かであり、ボディのサイズも日本の道路事情にマッチしているだろう。しかし、絶対的なパワーでは普通車のクロカンに及ぶはずがなく、元が660ccだけにチューニングしたところで限界は知れている。走りに特化するほど街乗りしにくくなるのは当然なのに、競技で絶大な人気を誇る理由はいったい何だろうか?

先代モデルはメンテナンス前提なら格安で手に入る

 ジムニーでのカスタムおよびタイムトライアル競技歴がウン十年、現在は親子が揃って第一線に立つドライバーに話を聞いてみた。年式が新しく中古車も高額な現行型や、レストアに多額の費用が必要な旧々型は別として、競技で主力になっているJB23に関しては何といってもコストパフォーマンスの高さ。

 生産の期間は1998~2018年と異例といえる長さにおよび、中古車のタマ数がとにかく多く価格もこなれている。初期モデルはかなり古いがボディはいわゆる新規格であり、社外パーツはモチロン純正パーツの入手にも困らない。エンジンやボディがそこそこのコンディションでも40万円~、ある程度のメンテナンスが前提ならそれ以下でも手に入るはず。そして自動車税を始めとする維持費もリーズナブルで、地域によっては車庫証明が不要なこと大きなも魅力だろう。

 だからこそ街乗りには使わない競技専用車と割り切って、走りに振った大胆なチューニングができるというワケだ。チューニングに関してもパーツは歴代ジムニーでもっとも豊富といってよく、かつノウハウが熟成され尽くしているおかげで試行錯誤が少なくて済む。専門誌では過激なチューニングカーばかりが目に付いてしまうが、仕様によって細かくクラス分けされているイベントが多いため、足とタイヤにショートタイプのバンパー程度でも十分に楽しめるそうだ。

最近では150psまでパワーアップするツワモノも

 さらなる速さが欲しくなればエンジンに手を入れればいい。メニューは入門編といえる吸排気系やブーストアップに始まり、タービン交換や鍛造ピストンと目的と予算によって多岐に渡る。ノーマルは自主規制枠ギリギリの64psだが100psどころか120~130psも当たり前で、最近ではさらに進化しており150psに迫るジムニーも少なくないとか。

 ボンネット/リヤゲート/ドア/ルーフの軽量パーツもあり、快適装備を取り払えばロールケージ込みで900kgまで絞れるそうだ。こういった発展性もカスタム好きに支持される理由だろう。手軽さでいえば公認競技じゃない草イベントなので、モータースポーツのライセンスが不要な点も大きい。そのうえ同等のチューニング仕様同士で競えるし、年3~4回のシリーズ戦も多く組まれている。システムは一般的な草レースとまったく変わりなく、サーキットからの転向組が多いというのも納得だ。

 最後に今から始めてみたい予備軍へのアドバイスを。ベース車は先に書いたとおりパーツが豊富で安く、セッティングも熟成し切ったJB23がイチ推しだ。エンジンまで手を入れるつもりなら純正ECUを書き換えできる7~10型、本気で頂点を狙いたいなら軽量な1型をベースに載せ替えるのもアリ。サーキットとは少し毛色の違うモータースポーツ、興味がある人は一度イベントを観戦してみよう。

モバイルバージョンを終了