灯火類の無いリップスポイラーなら90mm以下でもOK
また最低地上高と、見た目の車高は、じつは関係していない場合もある。どういうことかというと、灯火類が付いていないエアロパーツなどは最低地上高にカウントされない。つまり、ウインカーが装着されているバンパーは最低地上高に関係するが、リップスポイラーは灯火類が無いので地面から何センチでも構わない。
最低地上高に関係するのは、灯火類があるエアロパーツなどやマフラー、サブフレームなど。なので、低く見せるために純正バンパーにリップスポイラーを装着すれば、90mmの呪縛に囚われなくて済む。その一方、社外エアロでも灯火類が装着されていたら90mm以上は最低地上高が必要となるのだ。
ただ、法規上はリップスポイラーは地面から何mmでもいいが、90mm以下にすると段差や踏切、駐車場などで高確率で擦るようになるので、日常の使い勝手に支障は出やすい。
はみ出しよりもサイドスリップ値が「鬼キャン」の鬼門
車高短といえば、キャンバー角を極端につけた「鬼キャン」にする人も多い。こちらはタイヤハウス内の垂直線から前方に30°、後方に50°の範囲でホイールがハミ出していなければ合法。ここ数年でタイヤのゴムであれば10mmまでは飛び出しても大丈夫というルールに改正もされた。
だが、厳密にはサイドスリップの数値が合法になる必要がある。そのためには大きくキャンバー角をつけたら、相当トーアウトにしないとサイドスリップが適正にはならないので注意が必要。そもそも、鬼キャンはグリップも下がるし、タイヤもすぐに減ってしまうので、決してオススメはできない。
とはいえ、エアサスを使ってイベント会場で車高をグッと下げて、タイヤハウス内にホイールが収まるようにキャンバー角を付け、サイドスリップが適正になるようにアライメント調整をしてあれば、ベタベタ車高でも胸を張って乗ることができるのだ。