スバル・レガシィアウトバック
全高の高いSUV全盛の今、少しハズシ感覚で選べるアウトドアにぴったりの1台が、スバル・レガシイアウトバック。例えばフォレスターの全高は1715mm程度だが、アウトバックは1670mmと、本格SUVとして低全高だ。
しかも、水平対向1.8Lターボエンジンの最大出力177psはともかく、最大トルクはフォレスターでもっともハイパワーなスポーツグレードと同じ30.6kg-mと強力だ。
アメリカンサイズの全長の余裕から、後席、ラゲッジルームの広さも余裕の余裕。さらにあのハンズオフドライブも可能なアイサイトXが標準装備されるところも、長距離ドライブが当たり前のアウトドアドライブにうってつけということになる。
スバルらしい低重心パッケージによる走りの良さ、安定感の高さもストレスフリーで目的地に辿り着けるポイントとなる。もちろん、スバル自慢のAWDシステムに寄る走破性の高さ、Xモードによる悪路や雪道での脱出性能も抜群で、頼りがい満点だ。
トヨタRAV4
最後の1台はトヨタRAV4。とくにダイナミックトルクベクタリングコントロールを用いるガソリン車のアドベンチャーグレードは、アウトドアに似合うキャラクターの持ち主だ。
エンジンスペックこそ171ps、21.1kg-mながら、フルデジタルメーターのリングが赤くなるスポーツモードでは専用シフトスケジュール、4WD固定、ステアリングも手応えが増すように制御。トルクは2000rpmあたりから沸き上がり、加速力、ドライブフィールの骨太感が高まる。
ガソリンエンジンながら、クルージング中であれば車内の静かさはSUVらしからぬレベルにあるのも嬉しいポイントだ。さらに山道で威力を発揮する、ダイナミックトルクベクタリングコントロールの威力が頼もしい。それはスポーツモードでより鮮明になり、曲がりのシーンで一般的な4WDであればリヤ全体から押し出される感覚があったりするのだが、左右輪を別々に(0~100配分)制御するダイナミックトルクベクタリングコントロールは、左旋回なら右後輪からの駆動をアシスト。
曲がりやすさ、安心感はもう抜群で、クルマがスムースかつ積極的に曲がってくれる、狙ったラインをトレースしやすい積極的なアシストに、気持ち良さや痛快ささえ感じられるほどなのだ。SUVとしては全体的なクルマの動きは非常に滑らかで、ストレスのない上級感ある運転感覚に満足できるのがRAV4のガソリン車、ダイナミックトルクベクタリングコントロール装着車というわけだ。
ただし、RAV4史上もっとも速いモデルとなれば、エンジンが177ps、22.3kg-m、モーターが182psを発揮し、システム出力306psに達するPHVということになる。RAV4のHVモデル同様にAC100V/1500Wコンセントも用意され、アウトドアでの使い勝手は究極のレベルにあると言っていい。